行政書士がInstagramでやるべき集客方法完全ガイド

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

今回は行政書士のInstagramを使った集客方法について解説します。

「Instagram運用を始めたけど、全然相談につながらない」
「フォロワーが全然増えない」
「どこまで踏み込んだ投稿をしていいのか分からない」

こんな悩みを抱えている行政書士の先生方、実は行政書士の集客方法には、他の業界とは全く違った独自の課題と解決法があります。

私がこれまでサポートしてきた行政書士事務所の中には、正しい戦略を実践して毎月の相談件数が10件を超えたところもあります。

一方で、「毎日投稿しているのに1年間で新規の相談ゼロ」という厳しい現実もあります。

今回は、士業特有の信頼性重視、炎上リスク、無形サービスの可視化といった課題を踏まえた、Instagramを使った集客戦略を包括的にお伝えします。

目次

なぜ行政書士にInstagram集客が必要なのか?

行政書士を取り巻く環境は劇的に変わろうとしています。

行政書士を取り巻く環境の変化

  • 全国の行政書士登録者数:約52,953人(年々増加中)
  • 競合が多く、差別化が困難
  • 一般の人々にとって「敷居が高い」イメージ
  • リピートビジネスが少ない業界特性

これらの環境の変化から、顧客の行動も変化しています。

現代の顧客行動

  • インターネット利用率:約80%以上(総務省調査)
  • 法的サービスを探すのも8割以上がインターネット上で検索する
  • 特に30-50代の個人事業主・中小企業経営者がメインの客層となる

つまり、行政書士さんが30-50代の経営層にアプローチするとき、Instagramは一つの手段として機能するということです。

でも、ここで多くの行政書士が犯している致命的な間違いがあります。

行政書士のInstagram集客で絶対にやってはいけない5つの間違い

ここでは行政書士さんのインスタグラム集客でやってはいけない間違いをご紹介します。

1. 専門用語だらけの投稿をしている

「建設業許可申請の要件について詳細解説」
「産業廃棄物処理業許可の許可基準の変更点」

こんな投稿ばかりしていませんか?

実際の失敗事例

ある行政書士の先生が、建設業許可に関する詳細な法改正情報を毎日投稿していました。

内容は正確で有益でしたので、同じ行政書士の先生方からは好評でした。

しかし、1年間経っても一般の依頼者からの相談は皆無でした。

なぜダメなのか

  • 一般の人は専門用語を理解できない
  • 「難しそう」「敷居が高そう」というイメージを強化してしまう
  • アクセス数は増えても、お客さんにならない同業者ばかり

専門用語の解説記事がダメなのではなく、それらを補完する分かりやすい記事やサービスのご紹介が必要です。

2. 顔出しを避けて信頼性を損なっている

士業だからこそ、信頼性が最重要です。

しかし、

「プライベートを守りたい」
「顔を出すのが恥ずかしい」

という理由で顔出しを避ける行政書士が多いです。

ある行政書士は、ホームページやインスタグラムに顔出しをして親しみやすさを演出して、結果的に30-40代女性起業家から圧倒的な支持を獲得し、Instagram経由のご相談が大幅に増加しました。

3. 炎上を恐れすぎて当たり障りのない投稿ばかり

「今日も一日お疲れ様でした」
「桜が綺麗ですね」

こんな投稿では、専門家としての価値が全く伝わりません。

士業特有のリスク

  • 一度信用を失うと回復が困難
  • 職業倫理に関わる投稿は特に注意が必要
  • でも、リスクを恐れすぎると差別化できない

4. 地域性を無視した全国展開思考

「全国対応します!」とアピールしても、実際にInstagramから依頼してくる人は地域の方がほとんどです。

データで見る現実 私がサポートした行政書士事務所の分析では、Instagram経由の相談者の87%が事務所から半径20km以内の地域住民でした。

5. 他媒体との連携を怠っている

Instagram単体で完結させようとするのは大きな間違いです。特に行政書士のような信頼性重視の業界では、複数の接点が必要です。

行政書士Instagram集客の成功7ステップ戦略

ステップ1:信頼性重視のプロフィール設計

行政書士のプロフィールは、「親しみやすさ」と「専門性」の絶妙なバランスが求められます。

成功するプロフィールの構成要素

  1. キャッチコピー:「中小企業の頼れる法務パートナー」
  2. 専門分野の明確化:「建設業許可・会社設立専門」
  3. 地域アピール:「〇〇市・〇〇区対応」
  4. 実績・権威性:「相談実績500件以上」
  5. 親しみやすさ:「3児のパパ行政書士」
  6. 連絡先:「無料相談受付中↓」

プロフィール例

🏢中小企業の頼れる法務パートナー
📋建設業許可・会社設立専門行政書士
📍新宿区・渋谷区・中野区対応
👨‍👩‍👧‍👦3児のパパ×週末は少年野球コーチ
📊相談実績500件以上・満足度98%
💬無料相談受付中(DM・電話OK)
🔗詳しくはこちら↓

ステップ2:専門性と親しみやすさのバランス戦略

これが行政書士Instagram集客の最大のポイントです。

コンテンツ配分の黄金比率

  • 実用的な法務情報(40%):分かりやすく解説した法律知識
  • 事例紹介(30%):成功事例(個人情報に配慮)
  • 人間味のある投稿(20%):日常や考え方を共有
  • 地域情報(10%):地域との関わりをアピール

実用的な法務情報の投稿例

⭕「建設業を始めたいけど『資金が足りない』と諦めていませんか?実は○○万円からでも許可が取れる方法があります」

ステップ3:教育型コンテンツの効果的活用法

行政書士の強みは「専門知識」です。これを分かりやすく伝えることで、一般の読者から信頼を獲得できます。

効果的な教育コンテンツの作り方

  1. タイトルで興味を引く:「え、知らなかった!」と思わせる
  2. 身近な例で説明:専門用語を日常用語に置き換える
  3. 具体的な数字を使う:「○日で完了」「費用は○万円」
  4. 次のアクションを示す:「詳しくはDMで」

成功投稿例

「【知らないと損する】会社設立で使える補助金TOP3
① 創業助成金:最大200万円 ② 小規模事業者持続化補助金:最大50万円 ③ 事業再構築補助金:最大1億円 申請条件や手続きの詳細はDMでお気軽にご相談ください! 」

ステップ4:地域密着型のハッシュタグ戦略

行政書士は地域ビジネスです。地域に根ざしたハッシュタグ戦略が必要です。

ハッシュタグ案

  • 地域タグ(5個):#大阪市 #本町駅 #本町の行政書士 #中央区会社設立 #御堂筋
  • 業務タグ(5個):#建設業許可 #会社設立 #起業支援 #許認可申請 #法務相談
  • ターゲットタグ(3個):#中小企業経営者 #個人事業主 #起業家
  • オリジナルタグ(2個):#○○行政書士事務所 #船場で起業するなら

地域密着のポイント

  • 地域のランドマークや駅名を積極的に使用
  • 地域のイベントや話題にも言及
  • 「○○駅から徒歩3分」など具体的な立地情報

ステップ5:リスク管理を徹底した投稿ガイドライン

士業だからこそ、リスク管理は最重要です。

投稿前チェックリスト

  • 個人情報や守秘義務に関わる内容は含まれていないか?
  • 他の士業の業務領域を侵害していないか?
  • 誤解を招く表現や誇大広告になっていないか?
  • 政治的・宗教的な主張は含まれていないか?
  • 誹謗中傷や批判的な内容になっていないか?

安全な投稿のコツ

  • 具体的な事例は必ず許可を取り、必要なら個人が特定できないよう加工する
  • 「一般的には」「通常の場合」といった前置きを使用
  • 法改正情報は、公式発表を必ず確認してから投稿
  • 不安な内容は、事前確認

ステップ6:ストーリーズでの人間味をアピールする

ストーリーズは24時間で消えるからこそ、よりリアルな情報発信ができます。

効果的なストーリーズ活用法

  1. 日常の業務風景:書類作成の様子、役所での手続き風景
  2. お客様との交流:相談対応の様子(許可を得て顔出しNG)
  3. 学習・研修の様子:法改正の勉強、セミナー参加
  4. プライベートな一面:家族との時間、趣味の話題

ハイライト機能の活用

  • 「お客様の声」
  • 「よくあるご質問」
  • 「事務所案内」
  • 「サービス内容」
  • 「代表プロフィール」

ステップ7:他媒体との連携(ホームページ、他のSNS、セミナー)

Instagram単体での完結は困難です。他媒体との戦略的連携が必要です。

効果的な連携パターン

  1. Instagram → HP → 相談予約
    • Instagramで興味を引く
    • HPで詳細情報と実績を確認
    • オンライン予約システムで相談申込み
  2. Instagram → セミナー → 個別相談
    • Instagramでセミナー告知
    • セミナーで専門性をアピール
    • 個別相談で案件獲得

失敗事例から学ぶ教訓

成功事例だけでなく、失敗事例も重要です。

失敗事例1:専門用語マニア

状況

  • フォロワー500人(そのうち400人が同業者)
  • 毎日法改正情報や専門的な解説を投稿
  • 1年間で一般からの相談ゼロ

失敗の原因

  • ターゲットが不明確
  • 一般の人には理解困難な内容
  • 同業者ばかりがフォロワー

失敗事例2:顔出しNGアカウント

状況

  • フォロワー300人
  • 投稿内容は有益だが反応が薄い
  • 信頼性に不安を感じる声が多数

失敗の原因

  • 信頼性不足
  • 人間味が感じられない
  • 他の行政書士との差別化不足

2025年のトレンド予測と対策

1. 動画コンテンツの重要性拡大 リール動画での法律解説が主流になります。

2. 地域SEOとの連携強化 Instagram投稿がGoogleマップの検索結果にも影響します。

3. AI活用の拡大 ChatGPTなどAIを活用した効率的なコンテンツ作成が必要です。

4. 個人情報保護の厳格化 より慎重な情報管理が求められます。

行政書士のInstagram集客成功のポイント

行政書士のInstagram集客成功のポイントは、業界特性を理解した戦略的アプローチです。

重要ポイント振り返り

  1. 専門性と親しみやすさの絶妙なバランス
  2. 地域密着戦略の徹底
  3. 信頼性を損なわないリスク管理
  4. 教育型コンテンツでの価値提供
  5. 他媒体との戦略的連携

士業だからこそInstagramが効果的な部分があります。

なぜなら、多くの士業さんがまだInstagramを活用しきれていないから、正しい戦略で取り組めば、競合との大きな差別化が可能だからです。

ただし、士業特有の注意点やリスクもあります。この記事で紹介した戦略を参考に、慎重かつ継続的に取り組んでください。

最低でも6ヶ月は継続する覚悟が必要ですが、その先には月間20件の相談獲得という大きな成果も考えられます。

この記事を参考に、ぜひ実践してみてください。行政書士事務所のご発展を心から応援しています!

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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