よくあるSEO失敗談:ビッグワード狙い撃ちで失敗する

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

「税理士で1位を取りたい!」

こういうご相談は、たまにいただきます。

お気持ちは分かります。でも、現実を見ると、最初からかなり厳しいです。まずは小さな成果を出していくことをおすすめします。

「ビッグワードを狙い撃ちし失敗すること」は、よくあることです。最初から夢を見るのは大切ですが、戦略を間違えると2年も3年も無駄にします。

今日は、最初からビッグワード狙いが失敗する理由と、SEOはどう戦えば勝てるのか、解説します。

目次

ビッグワードとは何か?

検索ボリュームで分類

ビッグキーワード

  • 月間検索数:1万回以上
  • 例:「税理士」「大阪」「保険」「不動産」
  • 特徴:検索数が多いが競合も超強い

ミドルキーワード

  • 月間検索数:1,000〜10,000回
  • 例:「大阪 税理士」「相続税 相談」
  • 特徴:ビッグより現実的だが競合は強い

ロングテールキーワード(スモールキーワード):

  • 月間検索数:100〜1,000回未満
  • 例:「大阪 相続税 税理士 初回無料」
  • 特徴:検索数は少ないが競合が弱く勝ちやすい

なぜビッグワードでは勝てないのか?

理由1:競合が強すぎる

「税理士」で検索してみてください。

トップ10に並ぶのは、

  • 日本税理士会連合会
  • 税理士ドットコム
  • freee税理士検索
  • マイナビ税理士
  • その他大手ポータルサイト

これらに勝てますか?

  • ドメイン年齢:10年以上
  • 被リンク数:数万〜数十万本
  • コンテンツ量:数千ページ
  • 制作予算:数千万円以上

個人事務所や中小企業が、いくら頑張っても勝てる相手じゃありません。

理由2:検索意図が曖昧すぎる

「税理士」と検索する人の意図

  • 税理士の仕事内容を知りたい学生
  • 税理士になりたい人
  • 税理士を探している経営者
  • 税理士の平均年収を知りたい人
  • 税理士試験の情報を探している人

バラバラすぎて、コンテンツが作れません。

理由3:費用対効果(コスパ)が最悪

仮に「税理士」で1位を取れたとして

  • 月間検索数:50,000回
  • クリック率:30%(1位の場合)
  • 流入数:15,000人

でも、その15,000人のうち、実際にお客さんになるのは何人でしょうか?

おそらく

  • 学生や求職者
  • 情報収集だけ
  • 競合の調査
  • 本当の見込み客

つまり、見込み客は非常に少なくなります。費用をかけた割に、リターンが少ないでs.

一方、「大阪 相続税 税理士 初回無料相談」だと

  • 月間検索数:少ない
  • 検索する人の、ほぼ8割が見込み客
  • 競合も弱いから勝ちやすい

となります。費用も時間も少なく上位表示できます。そして、依頼される確率も高くなります。

このようなワードのことを、ロングテールと言います。

正しいキーワード戦略:ロングテール戦略

ここでは、ロングテールSEOについて解説します。

ロングテールSEOとは?

考え方: ビッグワード1つで大きく勝つより、ロングテールワード100個で確実に勝つ。

例:製造業の場合

❌ ビッグワード(例)

  • 「製造業」月間50,000検索(勝てない)

⭕ ロングテール戦略(例)

  • 「大阪 精密金属加工」
  • 「NC旋盤 加工 大阪」
  • 「アルミ 切削加工 大阪」
  • 「金属 試作品 製作 大阪」

合計100キーワード

合計アクセス: 100キーワード × 平均1〜5検索 = 月間500アクセス

見込み客のアクセス数が多くなります。

ロングテールキーワードの見つけ方

1. ラッコキーワードを使う 「税理士」と入れると、関連キーワードが数百個出てくる。

2. Googleサジェストを見る 検索窓に入力すると、自動で候補が出る。それが実際に検索されているキーワード。

3. 「他のキーワード」をチェック Google検索結果の下部に表示される関連キーワード。

4. Google Search Consoleで確認 実際に自分のサイトがどんなキーワードで検索されているか分かる。

優先順位のつけ方

1. 検索意図が明確なキーワード 「◯◯ 方法」「◯◯ やり方」「◯◯ 比較」

2. 地域を含むキーワード 「大阪 ◯◯」「梅田 ◯◯」

3. 具体的な悩みを含むキーワード 「◯◯ 失敗しない」「◯◯ 初心者」

4. 緊急性の高いキーワード 「◯◯ 今すぐ」「◯◯ 急ぎ」

いつビッグワードを狙うべきか?

ビッグワードを狙っていい条件

1. ドメインが強くなってから

2. ロングテールで実績を作ってから

複数のロングテールキーワードで上位表示できてから、徐々にミドル、ビッグへ。

3. 十分な予算と時間がある場合

年間数百万円や数千万の予算と、2〜3年の時間軸で考えられる場合のみ。

戦略は現実的に

  • 現実的な目標設定をおこなう
  • ロングテール戦略
  • 継続的に努力できる

SEOは、大きな夢を持つことは大切です。でも、戦い方を間違えると、何年も無駄にします。

「税理士」で1位を取る夢は捨てなくていい。でも、まずは「大阪 相続税 税理士 初回無料」で確実に1位を取る。それを100個積み重ねる。

SEOの目的が、新規の集客にあるなら、ロングテール戦略のほうが確実です。もしくは、広告を出すのもいいでしょう。

まずは勝てる戦略をおこなって、賢く戦い確実に勝ちましょう。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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