
「税理士で1位を取りたい!」
こういうご相談は、たまにいただきます。
お気持ちは分かります。でも、現実を見ると、最初からかなり厳しいです。まずは小さな成果を出していくことをおすすめします。
「ビッグワードを狙い撃ちし失敗すること」は、よくあることです。最初から夢を見るのは大切ですが、戦略を間違えると2年も3年も無駄にします。
今日は、最初からビッグワード狙いが失敗する理由と、SEOはどう戦えば勝てるのか、解説します。
ビッグワードとは何か?
検索ボリュームで分類
ビッグキーワード
- 月間検索数:1万回以上
- 例:「税理士」「大阪」「保険」「不動産」
- 特徴:検索数が多いが競合も超強い
ミドルキーワード
- 月間検索数:1,000〜10,000回
- 例:「大阪 税理士」「相続税 相談」
- 特徴:ビッグより現実的だが競合は強い
ロングテールキーワード(スモールキーワード):
- 月間検索数:100〜1,000回未満
- 例:「大阪 相続税 税理士 初回無料」
- 特徴:検索数は少ないが競合が弱く勝ちやすい
なぜビッグワードでは勝てないのか?
理由1:競合が強すぎる
「税理士」で検索してみてください。
トップ10に並ぶのは、
- 日本税理士会連合会
- 税理士ドットコム
- freee税理士検索
- マイナビ税理士
- その他大手ポータルサイト
これらに勝てますか?
- ドメイン年齢:10年以上
- 被リンク数:数万〜数十万本
- コンテンツ量:数千ページ
- 制作予算:数千万円以上
個人事務所や中小企業が、いくら頑張っても勝てる相手じゃありません。
理由2:検索意図が曖昧すぎる
「税理士」と検索する人の意図
- 税理士の仕事内容を知りたい学生
- 税理士になりたい人
- 税理士を探している経営者
- 税理士の平均年収を知りたい人
- 税理士試験の情報を探している人
バラバラすぎて、コンテンツが作れません。
理由3:費用対効果(コスパ)が最悪
仮に「税理士」で1位を取れたとして
- 月間検索数:50,000回
- クリック率:30%(1位の場合)
- 流入数:15,000人
でも、その15,000人のうち、実際にお客さんになるのは何人でしょうか?
おそらく
- 学生や求職者
- 情報収集だけ
- 競合の調査
- 本当の見込み客
つまり、見込み客は非常に少なくなります。費用をかけた割に、リターンが少ないでs.
一方、「大阪 相続税 税理士 初回無料相談」だと、
- 月間検索数:少ない
- 検索する人の、ほぼ8割が見込み客
- 競合も弱いから勝ちやすい
となります。費用も時間も少なく上位表示できます。そして、依頼される確率も高くなります。
このようなワードのことを、ロングテールと言います。
正しいキーワード戦略:ロングテール戦略
ここでは、ロングテールSEOについて解説します。
ロングテールSEOとは?
考え方: ビッグワード1つで大きく勝つより、ロングテールワード100個で確実に勝つ。
例:製造業の場合
❌ ビッグワード(例)
- 「製造業」月間50,000検索(勝てない)
⭕ ロングテール戦略(例)
- 「大阪 精密金属加工」
- 「NC旋盤 加工 大阪」
- 「アルミ 切削加工 大阪」
- 「金属 試作品 製作 大阪」
合計100キーワード
合計アクセス: 100キーワード × 平均1〜5検索 = 月間500アクセス
見込み客のアクセス数が多くなります。
ロングテールキーワードの見つけ方
1. ラッコキーワードを使う 「税理士」と入れると、関連キーワードが数百個出てくる。
2. Googleサジェストを見る 検索窓に入力すると、自動で候補が出る。それが実際に検索されているキーワード。
3. 「他のキーワード」をチェック Google検索結果の下部に表示される関連キーワード。
4. Google Search Consoleで確認 実際に自分のサイトがどんなキーワードで検索されているか分かる。
優先順位のつけ方
1. 検索意図が明確なキーワード 「◯◯ 方法」「◯◯ やり方」「◯◯ 比較」
2. 地域を含むキーワード 「大阪 ◯◯」「梅田 ◯◯」
3. 具体的な悩みを含むキーワード 「◯◯ 失敗しない」「◯◯ 初心者」
4. 緊急性の高いキーワード 「◯◯ 今すぐ」「◯◯ 急ぎ」
いつビッグワードを狙うべきか?
ビッグワードを狙っていい条件
1. ドメインが強くなってから
2. ロングテールで実績を作ってから
複数のロングテールキーワードで上位表示できてから、徐々にミドル、ビッグへ。
3. 十分な予算と時間がある場合
年間数百万円や数千万の予算と、2〜3年の時間軸で考えられる場合のみ。
戦略は現実的に
- 現実的な目標設定をおこなう
- ロングテール戦略
- 継続的に努力できる
SEOは、大きな夢を持つことは大切です。でも、戦い方を間違えると、何年も無駄にします。
「税理士」で1位を取る夢は捨てなくていい。でも、まずは「大阪 相続税 税理士 初回無料」で確実に1位を取る。それを100個積み重ねる。
SEOの目的が、新規の集客にあるなら、ロングテール戦略のほうが確実です。もしくは、広告を出すのもいいでしょう。
まずは勝てる戦略をおこなって、賢く戦い確実に勝ちましょう。