
「IT業界のテレアポって、本当に効果あるの?」
「専門用語が多くて、担当者に理解してもらえない…」
「大阪でIT業界に強いテレマーケティング会社が見つからない…」
IT業界のBtoBテレマーケティングは、正しい方法でやれば、非常に効果が高いです。
ただし、一般的なテレアポとは全く違うアプローチが必要です。IT業界特有の専門性、複雑な意思決定プロセス、長い検討期間を理解した上で、戦略的にテレマーケティングを展開しなければ成果は出ません。
この記事では、大阪でBtoB・IT業界向けのテレマーケティングを成功させるための方法をお伝えします。
なぜIT業界でテレマーケティングが効果的なのか
「IT業界なんて、Webマーケティングだけで十分じゃない?」
そう思っている方も多いでしょう。
実はIT業界こそテレマーケティングが効果を発揮します。
1、決裁者に直接アプローチできる
IT製品やSaaSの導入は、複数の決裁者が関与します。
- 現場の担当者(課長レベル)
- IT部門の責任者(部長レベル)
- 経営層(役員・社長)
Webからの問い合わせは、多くの場合「担当者レベル」で止まります。
一方、テレマーケティングなら、「IT部門の責任者」や「情報システム部長」に直接繋いでもらえる可能性があります。
2、専門的な課題をヒアリングできる
IT製品は、顧客の具体的な課題に合わせて提案内容が変わります。
- 「現在どんなシステムを使っていますか?」
- 「どんな課題がありますか?」
- 「いつまでに導入したいですか?」
これらを電話で直接ヒアリングすることで、最適な提案ができます。
3、信頼関係を構築できる
IT製品の導入は、長期的な検討プロセスを経ます。
- 情報収集(3ヶ月)
- 比較検討(3ヶ月)
- 稟議・決裁(3ヶ月)
この間、定期的に電話でフォローアップすることで、信頼関係を構築できます。
「あの担当者さん、親身に相談に乗ってくれるな」と思ってもらえれば、競合ではなくあなたから買う理由になります。
IT業界のBtoBテレマ営業が難しい3つの理由
IT業界のテレマーケティングは効果的ですが、一般的なテレアポとは全く違う難しさがあります。
1、専門用語が多く、理解してもらいにくい
「API連携」
「クラウドネイティブ」
「マイクロサービス」
こうした専門用語を使うと、相手が理解できず、「うちには関係ない」と断られやすいです。
逆に、専門用語を使わないと、「この人、本当にわかってるの?」と信頼されません。
2、意思決定プロセスが複雑
IT製品の導入は、複数部署が関与します。
- 現場部門(実際に使う人)
- IT部門(技術的な可否を判断)
- 経営層(予算を承認)
誰に、何を、どのタイミングで伝えるかを間違えると、全く前に進みません。
3、競合が多く、差別化が難しい
IT業界は、似たような製品が溢れています。
- クラウドストレージ
- MAツール
- CRMシステム
- チャットツール
「うちの製品は〇〇が違います!」と言っても、相手には違いがわからないことが多いです。
IT業界特有のテレマーケティング戦略とは?
IT業界のテレマーケティングで成果を出すには、一般的なテレアポとは全く違う戦略が必要です。
1、ペルソナを徹底的に絞り込む
「全業種・全企業規模に売ります!」は、絶対にダメです。
IT製品は、特定の業界・特定の課題に特化することで初めて刺さります。
良い例
- 「製造業の生産管理システムに強い」
- 「EC事業者向けのMAツール」
- 「飲食事業向けのクラウド会計」
悪い例
- 「どんな業界でも使えるクラウドシステム」
ペルソナを絞り込むことで、トークスクリプトも、提案内容も、事例も、全てが刺さるようになります。
2、「課題起点」でアプローチする
「うちの製品は〇〇ができます!」は、響きません。
IT業界のテレマーケティングで重要なのは、「課題起点」でアプローチすることです。
良い例
「御社のような製造業の企業様で、生産管理と在庫管理のシステムが連携していなくて、手入力が多くて困っている、というお話をよく伺うのですが、御社ではそういったお悩みはございませんか?」
課題から入ることで、「そう、それで困ってるんだよ!」と共感してもらえます。
悪い例
「弊社のクラウドシステムは、API連携が可能で…」
3,専門用語を「相手のレベル」に合わせる
IT部門の担当者と、経営層では、使うべき言葉が全く違います。
IT部門向け
- 「API連携で既存システムとシームレスに統合できます」
- 「CRMと会計クラウドは柔軟なカスタマイズが可能です」
経営層向け
- 「今お使いのシステムと連携できるので、新しく作業が増えることはありません」
- 「導入後、3ヶ月で業務時間を20%削減できます」
相手が誰かによって、言葉を使い分けることが重要です。
4、「リード獲得」ではなく「ペルソナ探し」
IT業界のテレマーケティングで重要なのは、単なるアポ獲得ではなく、「ペルソナ探し」です。
ペルソナとは?
自社の製品を本当に必要としているお客様のこと。
ペルソナ例
- 「従業員数50名以上の卸業」だけでは不十分
- 「海外輸入をしている卸業」という特性が重要
- 「国内営業所が5拠点以上ある卸業」という特徴が重要
テレマーケティングを通じて、「どんな企業が弊社のお客さんか」を見つけ出すことが、最も重要な仕事です。
ペルソナ設計
IT業界のテレマーケティングで成果を出すには、ペルソナ設計が最も重要です。
1、既存顧客を分析する
まず、既に導入してくれている企業を分析しましょう。
分析する項目
- 業種
- 従業員数
- 年商
- エリア
- 導入理由
- 導入前の課題
例
- 製造業、従業員数100〜300名、年商10億円以上
- 生産管理システムを使っているが、在庫管理と連携していない
- 手入力が多く、ミスが頻発している
2、共通する特性を見つける
既存顧客の中から、共通する特性・特徴を見つけましょう。
例
- 製品Aの場合:海外輸入をしている卸業にニーズが高い
- 製品Bの場合:国内営業所が5拠点以上ある卸業にニーズが高い
- 製品Cの場合:輸入品を国内加工して販売する卸業にニーズが高い
この特性が見つかれば、ターゲットリストを作る精度が格段に上がります。
3、仮説を立ててテレマーケティングで検証
「この特性を持つ企業は、きっとこの課題を抱えているはず」
この仮説を立てて、テレマーケティングで検証しましょう。
例
- 仮説:「海外輸入をしている卸業は、為替変動のリスク管理に困っているはず」
- 検証:100社に電話して、実際に困っているかヒアリング
- 結果:70社が「困っている」と回答 → 仮説が正しい!
この検証を繰り返すことで、真のペルソナが見えてきます。
トークスクリプト作成|専門用語の使い分け方
IT業界のテレマーケティングで最も難しいのが、トークスクリプトの作り方です。
1、IT部門向けスクリプト
対象: 情報システム部長、IT担当者
トーンの特徴
- 専門用語を適度に使う
- 技術的な詳細を伝える
- 既存システムとの連携を強調
トークスクリプト例
「お世話になります。〇〇社の△△と申します。
製造業の企業様で、生産管理システムと在庫管理システムがデータの連携がうまくいっていないというお悩みをよく伺うのですが、御社ではそういった課題はございませんでしょうか?」
(課題がある場合)
「弊社のシステムは、既存システムとシームレスに連携できるため、データの二重入力を完全に無くすことができます。また、リアルタイム同期により、在庫の過不足を即座に把握できるようになります。
一度、御社の現状をお伺いした上で、最適なご提案をさせていただきたいのですが、来週で30分ほどお時間をいただけないでしょうか?」
2、経営層向けスクリプト
対象: 社長、役員、事業部長
トーンの特徴
- 専門用語を極力使わない
- ビジネスメリット(コスト削減・売上向上)を強調
- 具体的な数字を出す
トークスクリプト例
「お世話になります。〇〇社の△△と申します。
製造業の企業様で、生産管理と在庫管理のシステムが連携していなくて、手入力が多くてミスが頻発している、というお話をよく伺うのですが、御社ではそういったお悩みはございませんでしょうか?」
(課題がある場合)
「弊社のシステムを導入いただいた企業様では、導入後3ヶ月で手入力作業が80%削減され、ミスによるロスが年間500万円削減できたという事例がございます。
一度、御社の現状をお伺いした上で、どれくらいのコスト削減が見込めるか試算させていただきたいのですが、来週あたりで30分ほどお時間をいただけないでしょうか?」
3、初回接触スクリプト(担当者特定)
まずは担当者を特定することが重要です。
「お世話になります。〇〇社の△△と申します。
御社の生産管理システムや在庫管理システムのご担当者様にお繋ぎいただきたいのですが、どなたになりますでしょうか?」
(担当者名を教えてもらえた場合)
「ありがとうございます。〇〇様ですね。〇〇様はご在席でしょうか?」
(担当者に繋がった場合)
「お世話になります。〇〇社の△△と申します。
御社のような製造業の企業様で、生産管理と在庫管理のシステムが連携していなくて…(以下、課題起点のトークに移行)」
トークスクリプトのポイント
最初の15秒が勝負
「お忙しいところ恐れ入ります」は言わないでください。
相手に「断る理由」を与えてしまいます。
代わりに、「御社のような〇〇業の企業様で、こんな課題をよく伺うのですが…」と、いきなり課題から入りましょう。
専門用語は「相手のレベル」に合わせる
IT部門には専門用語を使い、経営層には使わない。
これを徹底するだけで、アポ率が数倍変わります。
③「伝言を頼む」テクニック
担当者が不在の場合、「伝言をお願いできますか?」と言いましょう。
「〇〇社の△△から、生産管理システムの件で電話があったとお伝えください」
これだけで、折り返しの電話がかかってくる確率が上がります。
6. 最適な電話をかける時間帯とタイミング
IT業界のテレマーケティングで成果を出すには、電話をかける時間帯が非常に重要です。
BtoB・IT業界の最適時間帯
①午前11時(最も効果的)
最もアポ率が高い時間帯です。
- 朝の会議が終わっている
- まだ外出していない
- メールチェックが終わって落ち着いている
②午後14時〜16時
午前中に次いで効果的です。
- 昼休みが終わって落ち着いている
- 夕方までまだ時間がある
- 外出から戻ってきている可能性が高い
③避けるべき時間帯
以下の時間帯は避けましょう。
- 午前9時〜10時(朝の会議中)
- 12時〜13時(昼休み)
- 17時以降(忙しい)
曜日別の傾向
月曜日:避ける
週明けは会議が多く、忙しい。
火曜日〜木曜日:最適
最もアポ率が高い曜日です。
金曜日:やや避ける
週末前で、「来週にしてください」と言われやすい。
複合施策|テレマーケティング × SEO × メール
IT業界のテレマーケティングで成果を出すには、複合施策が必須です。
パターン①:SEO × テレマーケティング
流れ
- SEO対策で「生産管理システム 課題」などのキーワードで上位表示
- サイト訪問者の企業名をIPアドレスや登録されたメールアドレスなどで特定
- 特定した企業にテレマーケティングでアプローチ
効果
既にサイトを見ているということは、何らかの興味がある証拠です。この温度感の高いリストに電話するので、アポ率が格段に上がります。
パターン②:テレマーケティング × メールフォローアップ
流れ
- テレマーケティングで簡易ヒアリング
- 「資料を送ります」と言ってメールアドレスを取得
- 資料送付後、1週間後にメールでフォローアップ
- 開封されていれば再度電話
効果
一度電話で話した相手なので、メールの開封率が高くなります。定期的にフォローすることで、検討段階が進んだタイミングで商談化できます。
パターン③:テレマーケティング × Web会議
流れ:
- テレマーケティングで課題をヒアリング
- 「詳しくはWeb会議で」とオンライン商談を設定
- Web会議でデモ・提案
効果
訪問よりもハードルが低く、全国どこでも商談可能です。移動時間ゼロで、1日に複数の商談ができます。
今日から実践できる5つのアクション
最後に、今日からできる5つのアクションをまとめます。
ペルソナを徹底的に絞り込む
「全業種・全企業規模に売ります!」は、絶対にダメです。
既存顧客を分析して、共通する特性を見つけましょう。
トークスクリプトを「相手のレベル」に合わせる
IT部門には専門用語を使い、経営層には使わない。
これを徹底するだけで、アポ率が数倍変わります。
最適な時間帯に架電する
午前111時、午後14時〜16時が最も効果的です。
避けるべき時間帯は、午前9時〜10時、12時〜13時、17時以降。
複合施策を組み合わせる
テレマーケティング単体では効果は限定的です。
- SEO × テレマーケティング
- テレマーケティング × メールフォローアップ
- テレマーケティング × Web会議
複数の施策を組み合わせることで、受注確度が格段に上がります。
ペルソナ探しを意識する
単なるアポ獲得ではなく、「ペルソナ探し」を意識しましょう。
「どんな企業が本当に困っているのか?」を見つけ出すことが、最も重要な仕事です。
IT業界のBtoBテレマーケティングで成果を出すために必要なのは、一般的なテレアポとは全く違うアプローチです。
ペルソナを徹底的に絞り込み、課題起点でアプローチし、専門用語を相手のレベルに合わせる。そして、複合施策を組み合わせることで、成功率は3倍になります。
あなたの会社のIT業界向けテレマーケティングが成功することを、心から応援しています!
さぁ、今日から動き出しましょう!
