
健康オタクだった10代、白砂糖への違和感から始まった薬膳クッキー開発までの軌跡
Web黎明期から20年にわたり“人のビジネスを支える”立場として活動してきた宮崎純代さん。デザイナー、ライター、動画制作者として活躍する傍ら、実は10代の頃からずっと“健康的なお菓子作り”に情熱を注いできました。
ある日、ケーキのレシピ本にある大量の砂糖に「えっ、こんなに入れるの!?」と衝撃を受け、ごぼうや大根、シナモンを使った“野菜ケーキ”づくりを始めた彼女。その違和感と好奇心が、やがて薬膳という世界へ彼女を導きます。
薬膳との出会いをきっかけに、花粉症の劇的改善や体質の変化を実感。自身と家族の身体で試しながら、2年かけて薬膳クッキーの開発に成功し、販売をスタートさせました。
今では「薬膳 × Web」という独自の切り口で、健康と発信を結びつける新しいスタイルを模索中。着実に、自分の世界をひらいています。
そんな宮崎さんに、これまでの歩みや薬膳への思い、そしてこれからのビジョンについてお話を伺いました。
砂糖への違和感から始まった“野菜ケーキ”

つちや:どういうきっかけで薬膳に興味を持ったんですか?
宮崎:元々、料理は好きだったんです。でも10代のときにケーキ作りの本を見て、白砂糖をドサッと入れるのにすごく違和感があって。「え? こんなに入れたら太るやん」って(笑)
つちや:若い時から健康志向だったんですね。
宮崎:そうなんです。砂糖を減らして、ごぼうや大根をすりおろして、シナモンで臭みを消して野菜ケーキを作ってたんです。油も砂糖もできるだけ使わないようにして、自然とそういう食生活を選んできました。
薬膳を学び直すタイミング
宮崎:Webの仕事はもう長くて、黎明期からやってるんです。でも子育て中は、料理は義務感で作ってたんですよ。
つちや:忙しいとそうなりますよね。
宮崎:でも子どもが大きくなって手が離れたら、ちょっとゆとりができて。「自分のために学びたい」って思って薬膳の学校に通いました。
食材の“効能”に気がつく

宮崎:薬膳って、食材そのものが「食薬(しょくやく)」なんですね。たとえば栗やくるみ、ホタテなんかも、漢方では“腎”に効くって言われていて。
つちや:ホタテも?
宮崎:そう、ホタテや黒ごま、くるみもいいです。アンチエイジングには黒ごまがすごくて。食事を通して体質改善をしていくっていう考え方です。
半年かけて花粉症が改善
つちや:じゃあ、その体験がベースになって、薬膳セミナーも始められたんですね。
宮崎:そうなんです。薬膳の本を読んでもピンとこない人も多いので、ポイントをおさえて、実際に食べてもらって体感してもらえる場を作りたくて。いずれはオンラインでもやっていきたいなって思ってます。
海外での薬草文化とインスピレーション
つちや:海外旅行にもよく行かれてますよね。ベトナムとか。
宮崎:はい、ベトナム、台湾、マレーシア、トルコなど、いろんな国で薬草文化に触れてきました。ベトナムなんかは薬草の宝庫。薬の博物館もあって本当に刺激的でした。
つちや:今年ベトナムのハノイに行ったんですけど、確かに漢方っぽいお店、ありました!
宮崎:あ、ハノイですか? ハノイは中国に近いから特に面白いんです。
一番刺激的だった国は…インド

つちや:今までで一番印象的だった国ってどこですか?
宮崎:やっぱりインドですね。文化が全然違うから、常識が通じなくて、細胞が活性化するような感覚。刺激がすごいです。
つちや:娘さんもインドで買い付けされてるんですよね。
宮崎:そうなんです。一回しか行ってないんですが、彼女の案内で、デリーだけでなくコルカタ、ジャイプル、バラナシなどに1ヶ月ぐらいいました。
実は“フランスオタク”だった
宮崎:実は私、フランスが一番好きなんですよ。7回行ってて、初めては23歳の時。一人で行って、パリだけでなくフランスの地方を色々周りました。
つちや:えっ、一人で?
宮崎:そう、一人旅。夜行列車でスペインから南仏に入ったり。フランスオタクだったんですよ。
つちや:すごいですねー笑
Web制作の知識と薬膳を掛け合わせて

つちや:最後に、これからやっていきたいこととかありますか?
宮崎:Webの知識を活かして、薬膳の情報をわかりやすく伝えたいですね。例えばCanvaの使い方がわからない女性起業家さんに、発信の方法を教えるとか。QRコード作って差し上げるだけでも活用してもらえることがあるので。
つちや:そういう人にとっては、めちゃくちゃ助かりますよね。
宮崎:はい、だから薬膳とWebの掛け算で、サポートできる仕組みを作っていきたいです。
つちやへの印象
つちや:そういえば、僕の印象ってどうですか?率直に。
宮崎:うーん、オープンマインドで接してくれてるからありがたいですよ。偉そうにしないし、相談しやすいです。
本当に幅広く勉強されていて、出し惜しみなく貴重な情報を提供してくたさるので、有難いし、お客様からとても信頼されているのだろうとわかりますよ。
つちや:ありがとうございます(笑)。でも悪いとこもあったら聞きたいですけど…
宮崎:たまにイラッとする言い方がね。私は年上やし気にしないけど、プライド高い人だと気になるかも。
つちや:気をつけます笑
まとめ
宮崎:これからは、料理人とか医療関係者、フィットネス関係の方とコラボしていきたいですね。食から整えることって、誰にでも関係あることだから。あと、不妊治療や糖尿病などの分野にもアプローチできると思っています。こんど料理教室もやるんですよ。
つちや:ほんと、これからが楽しみですね。Webとの融合、ぜひ進めていってください。
宮崎:はい、ありがとうございます。
プロフィール

宮崎 純代(みやざき すみよ)
Webクリエイター/中医薬膳師・国際薬膳調理師
アパレル業界でデザイナー兼パタンナーとして約10年活動した後、子育てと介護をきっかけにインターネット黎明期にWeb制作の道へ。以降、システム開発会社や制作会社での勤務、フリーランスとしての活動を経て、企業内Web担当として動画制作やコンテンツ制作など幅広い業務に従事。女性経営者へのインタビューやライティングでも多数の実績を持つ。
長年、人のビジネスを支える立場で活動してきたが、十代の頃から続く“健康的な食”への関心が再燃。薬膳の学校で学び直し、中医薬膳師/国際薬膳調理師の資格を取得。現在は、Webと薬膳という一見異なる分野を融合させながら、自身のブランド「さんよすみ 薬膳美活」を運営。薬膳クッキーの開発・販売、薬膳のワークショップ開催などを行っている。
また、健康・美容・食に関するインタビューやライティング、Web発信を目指す個人事業主・女性起業家へのサポートも行っており、技術と表現の両面から「伝える」力を届けている。
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