税理士さんがInstagramを使った集客方法完全ガイド

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

税理士業界において、従来の紹介営業だけでは限界があると感じている先生方も多いのではないでしょうか。

特に独立開業したばかりの税理士の先生や、新規顧客開拓に悩んでいる事務所にとって、Instagram集客は、すぐに効果は出なくても長期的には非常に有効な手段となっていきます。

なぜなら、Instagramには以下のような特徴があるからです。

  • 地域における検索機能が充実している(#地域名、位置情報機能)
  • 30-40代の経営者層も多く利用している(女性経営者は特に多い)
  • ビジュアルで信頼感を伝えやすい(事務所の雰囲気、スタッフの人柄)
  • リアルタイムでのコミュニケーションが可能
  • コストがほぼかからない(基本無料で運用可能)

重要なのは全国展開を狙うのではなく、地域密着型で確実に信頼関係を築いていくことです。

どんな集客方法もそうですが、全国的に競争してしまうと、事務所に圧倒的な強みがないかぎり、埋もれてしまうリスクが高いからです。

つぎではインスタ集客の基本戦略をご紹介します。

目次

第1章:税理士さんのInstagram集客の基本戦略

1-1. 地域密着型アプローチの重要性

税理士事務所がInstagram集客で効果を出すためには、事務所の半径何キロ圏内を中心とした新規開拓するのか?を意識することが重要です。

なぜ地域密着が有利なのか

  • ネット上で全国のライバルと争う必要がない
  • 地域のコミュニティとの繋がりを活かせる
  • リアルの信頼関係をオンラインでも構築しやすい
  • 紹介や口コミが生まれやすい環境を作れる
  • 地域特有のニーズに特化できる

これらのことから、事務所近くの事業者や個人の方からどれだけ認知をしてもらえるか?が長期的な戦略では最も基本のものとなります。

1-2. ターゲット設定の重要性

どんなマーケティングもそうですが、Instagram集客においても、明確なターゲット設定が不可欠です。

効果的なターゲット例

  • 地域の個人事業主(美容室、飲食店、小売店など)
  • 地域の中小企業経営者
  • 相続税対策を検討している地域の高齢者
  • 起業を検討している地域住民
  • 確定申告に悩んでいる地域のフリーランス

ターゲットの設定は、一つに絞らなくても大丈夫です。複数のターゲットにそれぞれどんなサービスを案内するのか、その時の強みは何か?これらを少しずつパズルのように当てはめて考えていきましょう。また今ニーズがあると思えるサービスに特化するのも良いですね。

第2章:Instagram運用の具体的手法

具体的にインスタグラムをどのようにやったらいいのか?一から順番に説明していきます。

2-1. アカウント設計の基本

インスタグラムでは、アカウント設計がまず大事になっていきます。ここではアカウント設計の基本的なことをご紹介します。

「1アカウント3コンセプト」の法則

効果的なアカウントにするには、「1アカウント3コンセプト」という考え方が大事です。

税理士事務所の具体例

  1. 税務知識の提供(確定申告のコツ、節税情報など)
  2. 事務所の雰囲気・人柄(スタッフの日常、事務所内の様子)
  3. 地域活動・コミュニティ参加(地域イベント参加、商工会活動など)

1アカウント3コンセプトというのは、1つのアカウントに3つの要素を盛り込む、もしくは3つ以上要素を盛り込んではいけないという考え方のもので、これは非常に理にかなっています。

2-2. 投稿内容の企画

効果的な投稿内容例

①税務知識のネタ

  • 「個人事業主が見落としがちな経費5選」
  • 「確定申告の期限を過ぎてしまった時の対処法」
  • 「インボイス制度の最新情報」
  • 「相続税の基礎控除額が変わる条件」

②人柄・信頼性アピール系ネタ

  • 事務所の日常風景
  • スタッフの研修参加報告
  • お客様からの感謝の声(許可を得て)
  • 税理士としての想いや理念

③地域密着系投稿のネタ

  • 地域のイベント参加報告
  • 商工会議所での講演風景
  • 地域の企業訪問の様子
  • 地域限定の税務情報

第3章:地域コミュニティとの連携戦略

つぎはインスタグラムと地域のコミュニティと連携する戦略についてご紹介します。リアル活動とインスタグラムを連携することで、地域密着の利点を活かす集客方法です。

3-1. リアル活動とInstagramの相乗効果

Instagram集客は、リアルな地域活動と連携したときに効果がさらに生まれます。

地域コミュニティへの参加

  • 商工会議所のセミナー講師
  • 地域の起業家交流会への参加
  • 商店街のイベント協賛
  • 地域の勉強会主催

Instagram活用のポイント

  • コミュニティイベントに参加したら必ず写真を撮影
  • 参加者や主催者のInstagramアカウントをフォロー
  • イベント後にお礼の投稿を作成
  • #イベント名 #地域名 などのハッシュタグを活用

3-2. ネット戦略

Step1:認知度向上

  • 地域イベントへの継続参加
  • Instagram投稿での存在感アピール
  • 有益な税務情報の定期発信

Step2:関係性を構築する

  • DM(ダイレクトメッセージ)での個別コミュニケーション
  • ストーリーズでの日常的な交流
  • コメント欄での積極的な情報提供

Step3:信頼関係確立

  • 無料相談の提供
  • 小規模セミナーの開催
  • 個別の税務アドバイス

第4章:投稿の種類別攻略法

ここでは、投稿の種類ごとの攻略方法をご紹介します。フィード投稿やリール動画、ストーリーズなどです。

4-1. フィード投稿のパターン

教育系投稿

タイトル例:「知らないと損する!個人事業主の経費計上術」
内容:具体的な経費項目を図解で説明
ハッシュタグ:#個人事業主 #経費 #節税 #[地域名]税理士

事例紹介系投稿

タイトル例:「地域の飲食店様の節税成功事例」
内容:守秘義務に配慮しながら成功パターンを紹介
ハッシュタグ:#節税成功事例 #飲食店支援 #[地域名]

日常・人柄系投稿

内容:事務所の雰囲気、スタッフの研修風景、地域活動参加報告
ハッシュタグ:#税理士の日常 #[事務所名] #[地域名]

4-2. ストーリーズ

ストーリーズは24時間で消える特性を活かして、よりカジュアルな情報発信に活用しましょう。

  • 税務に関するクイック情報
  • 地域イベントのリアルタイム報告
  • 無料相談の告知
  • 税務カレンダー(申告期限など)
  • 事務所の日常風景

4-3. リール(ショート動画)の活用方法

リールはInstagramで最も拡散されやすいコンテンツです。

税理士向けリール企画例

  • 「30秒で分かる確定申告の流れ」
  • 「知らないと損する控除制度5選」
  • 「個人事業主vs法人、どっちがお得?」
  • 「税理士の1日に密着」

第5章:他のSNS・Web媒体との連携

5-1. 横断的なWeb戦略

Instagram単体ではなく、以下の媒体と連携することで効果を最大化できます:

①ホームページとの連携

  • Instagram投稿からホームページへの誘導
  • ブログ記事の要約をInstagramで発信
  • お問い合わせフォームへの導線設計

②Facebook連携

  • 同じ投稿内容をFacebookでもシェア
  • Facebookイベント機能でセミナー告知
  • Messenger機能での個別相談受付

③Googleビジネスプロフィール連携

  • 投稿内容の同期
  • 口コミ獲得後のInstagramでの紹介
  • 地域SEO対策との相乗効果

④LINE公式アカウント連携

  • Instagram→LINE友だち追加の導線
  • LINEでの個別相談受付
  • 定期的な税務情報配信

5-2. ブログとの相乗効果

Instagram投稿をブログ記事に発展させることで、SEO効果も期待できます。

連携例:

  1. Instagramで税務情報を簡潔に投稿
  2. 詳細な解説をブログ記事として作成
  3. Instagram投稿からブログへの誘導
  4. ブログ記事をInstagramストーリーズで再度告知

第6章:最新トレンドと今後の展望

6-1. Instagram機能の活用

新機能の積極活用

  • Instagram Shopping(サービス紹介)
  • ライブ配信(税務セミナー)
  • IGTV(長時間動画でセミナー配信)
  • Instagram Reels(短時間で魅力的な情報発信)

6-2. AI時代における税理士の差別化

AIやクラウド会計の普及により、単純な記帳代行業務は需要が減少していますが、以下の分野では人間の税理士が必要不可欠です:

  • 経営コンサルティング
  • 相続税対策
  • 事業承継サポート
  • 税務調査対応
  • 個別の節税戦略立案

Instagramを通じてこれらの専門性をアピールすることで、AI時代でも選ばれる税理士事務所になることができます。

地域密着型Instagram集客で確実に成果を上げる方法

税理士のInstagram集客成功の鍵は、以下の5つのポイントに集約されます。

1. 地域密着戦略の徹底

全国展開ではなく、事務所周辺エリアに集中したアプローチ

2. リアル活動との連携

地域コミュニティへの参加とInstagram発信の相乗効果

3. 戦略的なハッシュタグ活用

地域名を含んだハッシュタグで検索されやすさを向上

4. 継続的な情報発信

有益な税務情報と人柄が伝わる投稿のバランス

5. 他媒体との横断活用

ホームページ、Facebook、LINE、Googleビジネスプロフィールとの連携

Instagram集客は決して一朝一夕で成果が出るものではありませんが、地域密着型で着実に信頼関係を築いていけば、必ず成果は出ます

重要なのは、できるだけ地域コミュニティに入り、リアルの集客を中心としながら、Instagramをその効果的なツールとして活用することです。

全国のライバルと競争するのではなく、地域で確実に信頼される税理士事務所を目指して、今日からInstagram集客をスタートしてみてください。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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