LPよくある失敗例:申し込みフォームを別ページにする

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

「LP作ったのに、全然コンバージョンしない」

相談に来られる企業さんのLPを見てみると、すぐ分かるミスをしていることがあります。

それは何か?

申し込みフォームがLPと別のページになってることです。

目次

たった1クリックで、お客さんは逃げていく

LPを最後まで読んで、「よし、申し込もう!」と思った瞬間。

「お申し込みはこちら」ボタンをクリック→別ページに遷移→フォームが表示される。

このページ遷移」で、お客さん離脱していく場合があります。

データで見ると一目瞭然。LP内にフォームがある場合と別ページの場合で、CV率が30%違うケースがあります。

つまり、100人が「申し込もう」と思っても、別ページに飛ばした瞬間に30人が離脱してるってことですね。もったいないです。

なぜページ遷移でお客さんは逃げるのか?

人間の心理って繊細です。

LPを読んでる間は、どんどん購買意欲が高まってます。

「これいいな」
「欲しいな」
「申し込もうかな」

でもクリックしないといけないと感じたら、それだけでその熱が冷めます。

心理学では「認知的不協和」と言います。

つまり、

  • クリックしないといけないと分かったら「え?」って違和感が生まれる
  • クールダウンするから「本当に申し込んでいいのか?」と迷いが生じる
  • ローディング時間で冷静になってしまう

せっかく温めたお客さんの気持ちを、クールダウンに向かわせてしまいます。

申し込みフォームを別にして失敗するパターン

数多くのLPを見てきましたが、驚くことにこのことを理解してる会社さんが少なく、なかにはマーケティング会社さんですら、知識として知ってはいても気づけていないケースもあります。

ここでは、特に多いパターンをご紹介します。

パターン1: 制作会社の「普通の作り方」

制作会社に任せると、普通にフォームが別ページになってることがあります。予算の都合もありますし、システムの仕様上の問題もありますので、一概には言えません。

しかし、これは、マーケティング的にはあまりやらないほうがいいです。なぜならコンバージョン率が下がるからですね。

たまに、制作会社さんにとっては、当たり前になってることがあります。予算的に安くなり、見積りが通りやすくなるし、管理もしやすい。だから、フォームページとLPを分けることが「その制作会社の標準的な提案」となるわけです。

一般的な制作会社はCV率まで責任持たないですよね。「納品したら終わり」だから、実際のコンバージョン率まで把握して改善案をご提案される会社は、ほんとにごくわずか。

そこまで提案される会社だと、費用も多くかかります。

パターン2: ショッピングカートシステムを利用する

ECサイトやショッピングカート使ってて、CV率を落とすというパターンもあります。

  1. LPで商品説明を読む
  2. 「購入する」ボタンをクリック
  3. カートページに遷移
  4. ログイン画面が表示される
  5. 新規ならアカウント作成が必要
  6. やっと購入画面へ

何度もクリックや入力してもらうために、お客さんの購買意欲がどんどん落ちていってしまいます。

パターン3: 申し込みの前に会員登録が必要

「会員登録してもらわないといけないので、別ページになります」

わかります。お申し込みしてもらう前に、会員登録が必要な場合、あります。

システム的な制約があるのも理解できます。

でも、それでCV率が落ちてる事実は変わりません。

もちろん、アカウント作成自体がコンバージョンの目的なら話は別です。でも、その場合でもCV率が落ちてしまうという事実は理解しておいたほうがいいですね。

ログイン・アカウント作成がある場合の現実

もしログインやアカウント作成が必須なら、こう考えてください。

離脱率を見込んで、流入数を数倍にする必要がある

例えば、

  • 月10件の申し込みが目標
  • ログイン必須
  • 本来必要な流入数の数倍のアクセスが必要

つまり、広告費も数倍かかるということです。

ログイン画面1つ追加するだけで、コストが倍増する。これは理解しておいたほうがいいです。

「弱者の戦略」で考える

大手企業なら、多少CV率が低くても広告費でカバーできます。

でも、中小企業はそうはいかない

ランチェスター戦略で言う「弱者の戦略」では、無駄を徹底的に削るのが鉄則。

ページ遷移という無駄、削りましょう。

フォーム別ページという無駄、削りましょう。

ログイン画面という無駄、できる限り削りましょう。

正解:LPとフォームは同一ページに

じゃあ、どうすればいいのか?

答えはシンプル。LPの中にフォームを埋め込む

具体的には、

  • LPをスクロールしていく
  • 最後に「お申し込みはこちら」
  • そのまま下にフォームがある
  • ページ遷移なしで入力できる

これだけで、CV率は改善します。

フォームをLP内に埋め込んだだけでCV率が1.5倍になったケースもあります。他は何も変えてません。フォームの位置を変えただけです。

うちはシステム的に無理で・・・という方へ

既存のシステムやカートがあって、簡単には変えられない。わかります。

その場合の対策があります。

1. インラインフレームで埋め込む

技術的には可能なケースが多いです。エンジニアに「LPにフォームをiframeで埋め込めないか?」と相談してみてください。

2. 入力項目を極限まで減らす

別ページになるなら、せめて入力項目は最小限に。名前と住所と電話番号とメールアドレスだけとか。詳細情報は後で聞けばいいという考え方です。

3. 入力はたった30秒とアピール

心理的ハードルを下げます。「簡単3ステップ」「入力項目は3つだけ」と明示します。

4. フォームページのデザインをLPと統一

別ページでも、デザインが同じなら違和感が減ります。色・フォント・雰囲気を完全に揃えます。

でもやっぱり同一ページが最強です。

1クリック減らすだけで売上が変わる

Web施策って、こういう小さな積み重ねです。

  • フォームを同一ページにする
  • 入力項目を10つから5つに減らす
  • ログイン不要にする

これ全部やったら、CV率かなり改善されます。

あなたの会社のLP、申し込みフォームはいかがですか。

別々のページになっているなら、今すぐご検討ください

それだけで、来月の売上が変わるかもしれません。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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