LPよくある失敗例:何も知らないデザイナーに考えさせる

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

1,000社以上のWebマーケティングを見てきて、これだけは声を大にして言いたい。「見た目がキレイなLP」と「反応が取れるLP」は全くの別物です。

この記事では、LP制作・運用にまつわる失敗例の一つとして、マーケティングや集客の知識やノウハウを全く持っていないデザイナーにLPのレイアウトや構成、文章などを考えさせてしまうことをご紹介します。

目次

デザイナーに丸投げする経営者の勘違い

「うちのデザイナー、センスいいから任せとけば大丈夫やろ」

この考え方、めちゃくちゃ危険です。何十回とこのパターンを見てきましたが、ほぼ確実に失敗します。

なぜか?

デザイナーはビジュアルのプロであって、マーケティングのプロではないからです。

LPで本当に大事なのは、

  • ターゲット顧客の心理理解
  • 購買プロセスに沿った構成設計
  • 競合との差別化ポイントの明確化
  • 行動を促すコピーライティング
  • CVRを高める導線設計

これらは全てマーケティング領域のスキル。デザインスキルとは全く別の専門性です。

デザイナーに無理させると起こるトラブル

何も知らないデザイナーにLPの構成から考えさせてしまうと、こうなります。

起こりがちな失敗パターン

  • 自社の言いたいことばかり並べたLP
  • きれいだけど何を売ってるか分からないLP
  • トップ画像にこだわりすぎて肝心のオファーが弱いLP
  • 最後までスクロールしないと価値が伝わらない構成
  • デザイン優先で読みづらい文字サイズや配色

結果、制作に時間とお金をかけたのに全く反応が取れない

デザイナー本人の責任ではない場合も多いです。ただ、マーケティングの知識がないだけで、それなのにいきなり「LP作って」と丸投げされたら、結果が出にくいです。これって、デザイナーにとっても酷な話です。

本来はディレクターの仕事

LPで成果を出すなら、理想はこの体制

正しい制作体制

  1. マーケティングディレクターorコンサルタントが構成を設計
  2. できれば、LP専門のライターがコピーを執筆
  3. デザイナーがその設計を視覚的に最適化

ディレクターが「誰に、何を、どの順番で伝えるか」を決めて、ライターが「反応が上がるライティング」を担当して、デザイナーが「それをどう見せるか」に専念する。この分業が理想形です。

私は予算が準備されていて、クライアントが望んでいる場合、まずターゲット分析から競合リサーチ、オファー設計、構成案まで全部作ってからデザイナーに渡します。そうすると、デザイナーは本来の力を発揮できます。

「LPのノウハウを持つデザイナー」は希少価値がある

もちろん、マーケティングもデザインも両方できる人はいます。

でも正直言って、社内にそんな人材がいる会社は、ほぼありません。

仮にいたとしても、

  • フリーランスで独立してる
  • 大手制作会社で高給取り
  • 自分でビジネスやってる(会社やってる)

つまり、外注するしかないわけです。そして当然、料金は高い。LP1本で50万〜100万円は普通です。

それだけのスキルと経験がある人材なので、この価格は妥当。むしろ、反応が取れるなら安い投資とも言えます。

要注意!「うちのデザイナーはLP得意です」という営業トーク

ここからが本当に怖い話。

営業マンや制作会社の社長が「うちはLP制作得意ですよ!」って言ってくる。実績も見せてくる。デザインもそこそこキレイ。

でも蓋を開けてみたら全く反応取れないLPだった。

このパターン、めちゃくちゃ多いです。

なぜこんなことが起こるのか?

「良いLP」の定義が違うからです:

  • 制作会社:デザインがキレイなLP = 良いLP
  • あなた:反応が取れるLP = 良いLP

完全にすれ違っています。

しかも厄介なのが、実際に反応が取れたかどうかの経験値やデータを持ってる制作会社は少ないこと。「納品したら終わり」なので、そのLPが実際にどれだけコンバージョンしたか知らないですね。

じゃあ、どうすればいいのか?

正直、信頼できる人に紹介してもらうのが一番確実です。

LP制作で失敗しない方法は以下の3つしかないと思います。

1. 成功体験を持ってる人に頼む

実務経験が豊富で、単なる制作実績じゃなく、「このLPでCVRが○%向上した」という成功体験を持ってる人。

2. 信頼できる人からの紹介

「この人に頼んだら、実際にウチの売上が3倍になった」みたいな生の声がある人。

3. 段階的にテストする

いきなり高額な発注はせず、小規模案件から始めて実力を見極める。

ポートフォリオだけじゃ判断できません。デザインが綺麗なのと反応が取れるのは別物だから。

まとめ

デザイナーには得意なことをやってもらいましょう。

LPの構成・戦略設計は、マーケティングのプロに。コピーはライターさんに。 その設計を美しく機能的にビジュアル化するのは、デザイナーさんに。

それぞれのプロに、それぞれの仕事を任せる。これが成功の鉄則ですね。

「うちにはそんな予算ない…」って思うかもしれません。でも考えてみてください。

反応が取れないLPに30万円払うのと、反応が取れるLPに80万円払うの、どっちが投資として正しいですか?

LPはちゃんと作れば、3倍くらいの成果向上を実現できます。それは、マーケティングのノウハウはそれくらいの価値があります。

見た目じゃなく、成果にお金を払う。この発想を持ってWeb施策をおこなえると勝ちが見えてきます。

あなたの会社のLPは、誰が設計してますか?

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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