
こんにちは、つちやです。大阪を拠点に1,000社以上の企業のマーケティングをサポートしてきました。その中には、デイサービスや介護施設の集客支援も数多く含まれています。
今日は「デイサービスの集客方法」について話します。正直に言うと、デイサービスの新規集客をネットだけでやろうとするのは、難しいです。
だからといってWeb施策が不要かというと、そうじゃないです。使い方を間違えなければ、強力な武器になります。
デイサービスの集客で最も重要なこと:ネット集客の限界を知る
まず最初に、現実を考えましょう。
デイサービスは、ネットだけで新規の利用者を集客するのは難しいです。
なぜネット集客だけでは難しいのか?
理由は明確です。
1. 利用者本人がネットで検索しない
デイサービスの利用者は高齢者。スマホやパソコンでガンガン検索して「ここのデイサービス良さそう!」って自分で決める人は、ほとんどいません。
2. 家族も「直接申し込み」はしない
家族がネットで調べることはあっても、ホームページから直接「利用したい」と問い合わせるケースは稀。まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談するのが一般的なフローです。
3. ケアマネジャーが紹介するから
実際のデイサービス利用の流れは、
本人・家族が悩む → 地域包括支援センターやケアマネジャーに相談 → ケアマネジャーが複数のデイサービスを提案 → 見学・体験 → 利用開始
つまり、ケアマネジャーが必ず間に入ります。
ここを理解してない事業者が「ホームページ作れば利用者が来る」と勘違いして、コストだけかけて成果が出ないというパターンに陥ります。
デイサービス集客の本質:病院・ケアマネジャーへのアプローチが必須
じゃあ、どうすればいいのか?
答えはシンプル。病院やケアマネジャーへのアプローチが最優先です。
大阪でデイサービスをやってる経営者に聞いても、成功してるところは全員、ここに注力してます。
デイサービスの営業先は大きく2つ
1. 地域の居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)
最重要営業先です。デイサービス利用者のほとんどが、ケアマネジャー経由で紹介されます。
なぜケアマネジャーが重要なのか?
- ケアプランを作成する際、デイサービスを選定するのはケアマネジャー
- 利用者・家族は、ケアマネジャーの提案を信頼して選ぶ
- 一度信頼関係ができれば、継続的に紹介してもらえる
つまり、ケアマネジャーに選ばれる事業所になれば、安定した集客が可能です。
2. 病院・医療機関
退院後のリハビリや生活支援が必要な患者さんに、デイサービスを紹介してもらえる可能性があります。
また、病院には退院調整の際にデイサービスを紹介することがあります。ここへのアプローチも有効です。
【重要】ケアマネジャーに選ばれるための「強み」の作り方
ケアマネジャーは、複数のデイサービスを知っています。その中で、「この利用者さんには、あのデイサービスが合う」と思ってもらえるかが勝負です。
差別化のポイント
- 専門特化型
- リハビリ特化
- 認知症ケア特化
- 看護師常駐で医療的ケアに強い
- 入浴介助に特化
- 対象者の明確化
- 自立度が高い方向け
- 要介護3以上の重度の方向け
- 男性利用者が多い(麻雀、将棋など)
- プログラムの独自性
- 音楽療法
- 園芸療法
- 回想法
- 外出レクリエーション
- 柔軟な対応
- 急な利用変更にも対応
- 送迎範囲が広い
- 土日祝日も営業
「うちは何でもできます」じゃなくて、「うちはこれが得意です」を明確にする。これが、ケアマネジャーの記憶に残るコツです。
病院・医療機関へのアプローチ方法
病院へのアプローチも、基本はケアマネと同じです。
アプローチ先
- 地域の総合病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)
- リハビリテーション科のある病院
- 整形外科クリニック
訪問方法
- 事前にアポを取る(病院は突然訪問NG)
- パンフレットと名刺を持参
- 「退院後のリハビリ継続が必要な方がいらっしゃいましたら」という切り口
- 定期的な情報提供(空き状況、受け入れ可能な医療的ケアなど)
大阪の病院は紹介ルートが固まってることも多いので、新規参入はハードルが高めです。でも、一度関係性ができれば安定した紹介源になります。
ホームページの本当の役割:カタログ代わりとして機能させる
ここまで読んで、「じゃあ、ホームページいらない?」と思ったかもしれません。
でも、それは違います。ホームページは超重要です。ただし、役割が違います。
ホームページは「カタログ」である
デイサービスのホームページは、直接集客するツールではなく、ケアマネジャーや家族が参考に見るカタログです。
具体的なシーン
- ケアマネジャーが施設を調べるとき
「○○デイサービスって、どんな施設だっけ?」とホームページで確認。 - 家族がケアマネから紹介された施設を調べるとき
「ケアマネさんが勧めてくれた△△デイサービス、どんなところかな?」と検索。 - 見学前に詳細を知りたいとき
「送迎範囲は?プログラムは?」を事前チェック。
つまり、「知ってもらう」ためじゃなくて、「調べられたときにちゃんと情報がある」ことが大事なんです。
デイサービスのホームページに絶対載せるべき情報
ケアマネジャー目線で、「知りたい情報」を網羅しましょう。
1. 施設の基本情報
- 施設名、住所、電話番号、FAX
- 営業日・営業時間
- 定員
- 事業所番号
2. サービス内容
- 1日の流れ(スケジュール)
- 提供するプログラム(機能訓練、レクリエーション、入浴など)
- 食事内容(写真付きだと◎)
- 送迎範囲(地図で明示)
3. 施設の特徴・強み
- 「誰に向けた施設なのか」を明確に
- 他施設との違い
- スタッフの資格(看護師常駐、機能訓練指導員など)
4. 料金表
- 介護報酬(要介護度別)
- 実費負担額(食費、おやつ代など)
- 加算の説明
5. スタッフ紹介
- 管理者、生活相談員、看護師、介護士など
- 顔写真付きだと親近感が出る
6. 施設の様子
- 内観・外観の写真
- レクリエーションの様子
- 利用者の笑顔(個人情報に配慮)
7. 見学・体験利用の案内
- 「見学随時受付中」
- 問い合わせフォームまたは電話番号
8. ブログ・お知らせ
- 日々の活動報告
- イベント情報
- スタッフのコラム
ポイントは、「ケアマネジャーが利用者に説明するときに必要な情報」が全部揃ってること。
ホームページのデザインは「信頼感」重視
派手なデザインは不要で、それより、「ちゃんとした施設だな」という信頼感が大事です。
- 清潔感のある色使い(白、青、緑などが定番)
- 写真は明るく、笑顔が多いもの
- 文字は大きめ(高齢者の家族も見るため)
- スマホ対応必須
SEO・MEO対策がある程度は必要です
「ネットで直接集客はできない」とは言え、SEO・MEO対策はある程度やっておくべきです。
SEO対策:「大阪 ○○ デイサービス」で上位を狙う
ケアマネジャーや家族が検索するキーワードで、検索上位に表示されるようにしておきます。
狙うべきキーワード
- 「大阪 ○○区 デイサービス」
- 「大阪 ○○区 通所介護」
- 「○○駅 デイサービス」
- 「大阪 リハビリ デイサービス」(特化型の場合)
基本的なSEO対策
- タイトルタグにキーワードを入れる
- 見出しタグ(H1、H2)にキーワードを入れる
- 地域名を文章中に自然に入れる
- ブログで地域情報や介護情報を発信
MEO対策:Googleマップで上位表示させる
MEO(Map Engine Optimization)は、Googleマップの検索結果で上位表示させる施策。
「大阪 ○○ デイサービス」と検索したとき、Googleマップに表示される施設の上位3つ(ローカルパック)に入ることを目指します。
MEO対策の基本
1. Googleビジネスプロフィールに登録
これは必須。無料で登録できます。
登録すべき情報:
- 施設名、住所、電話番号
- 営業時間
- カテゴリ(「デイサービスセンター」)
- ホームページURL
- 写真(外観、内観、スタッフ、活動の様子)
- サービス内容の説明文
2. 口コミを集める
Googleマップの口コミは、MEO対策で超重要。
- 利用者家族に「良かったら口コミお願いします」と依頼
- 口コミには必ず返信(感謝のコメント)
- ネガティブな口コミにも誠実に対応
3. 定期的に投稿
Googleビジネスプロフィールには「投稿機能」があります。
- イベント情報
- 日々の活動報告
- お知らせ
これを週1回でも更新すると、MEO効果が高まります。
デイサービスの集客でホームページ・SNSが最も効果を発揮する場面:求人
デイサービスのホームページやSNS、実は新規利用者の集客よりも、スタッフ採用で圧倒的に効果を発揮します。
介護業界の最大の課題:人材不足
大阪のデイサービス経営者に話を聞くと、全員が口を揃えて言うのが「人が足りない」。
利用者を増やしたくても、スタッフがいないから受け入れられない。これが現実です。
つまり、スタッフ採用ができれば、稼働率が上がって売上があります。
介護士の求人にSNSとホームページが効く理由
1. 若い世代の介護士はSNSで情報収集する
20代〜30代の介護士は、求人サイトだけじゃなくて、InstagramやX(旧Twitter)、YouTubeで職場の雰囲気を見て応募を決める人が増えてます。
2. 「リアルな職場の様子」が見える
求人サイトの定型文より、SNSで発信される日々の活動、スタッフの笑顔、職場の雰囲気の方が、応募の決め手になります。
3. 「ここで働きたい」と思わせる
SNSで継続的に情報発信してると、「この施設、楽しそう」「スタッフ仲良さそう」という印象が伝わって、応募のハードルが下がります。
求人に効果的なSNS運用:Instagram、X、YouTube
具体的に、どのSNSをどう使うか?
Instagram(インスタグラム)
最優先で取り組むべきSNS。
投稿内容
- 日々のレクリエーションの様子(写真)
- スタッフの紹介(顔写真、コメント)
- イベント報告(誕生日会、季節のイベントなど)
- 利用者の笑顔(個人情報に配慮)
- 求人情報(ストーリーズやリールで)
ポイント
- 写真は明るく、笑顔が多いものを
- ハッシュタグに「#大阪デイサービス #介護士募集 #○○区」など
- ストーリーズで日常を発信(手軽で親近感)
- リールで短い動画(レクの様子、スタッフインタビューなど)
投稿頻度
- 最低でも週2〜3回
- ストーリーズは毎日でもOK
X(旧Twitter)
リアルタイム性が強み。
投稿内容
- 「今日のレクは○○でした!」などの報告
- スタッフの何気ない一言
- 求人情報のシェア
- 業界ニュースへのコメント
ポイント
- 短文でサクッと投稿
- 写真も添える
- ハッシュタグ活用
投稿頻度
- 1日1回
YouTube
最も情報量が多く、職場の雰囲気が伝わる。
投稿内容
- 施設紹介動画
- 1日の流れ(タイムラプス)
- スタッフインタビュー(「なぜこの仕事を選んだか」「やりがい」など)
- レクリエーションの様子
- 求人メッセージ(管理者からのメッセージ)
ポイント
- スマホ撮影でOK(プロレベルのクオリティは不要)
- 3〜5分程度の動画
- BGMを付けて見やすく
- YouTubeショート(60秒以内の縦動画)も効果的
投稿頻度
- 月2〜4本
求人特化型のホームページコンテンツ
ホームページにも、採用情報ページをしっかり作りましょう。
掲載すべき内容
- 募集要項
- 職種(介護士、看護師、機能訓練指導員など)
- 雇用形態(正社員、パート)
- 勤務時間、休日
- 給与、待遇
- 職場の魅力
- 働きやすさ(残業少ない、有給取りやすいなど)
- 研修制度(未経験でもOK、資格取得支援など)
- 職場の雰囲気(アットホーム、チームワーク重視など)
- スタッフの声
- 実際に働いてるスタッフのインタビュー
- 「この職場を選んだ理由」「やりがい」など
- 1日の流れ
- 出勤から退勤までのスケジュール
- 「実際にこんな感じで働いてます」がわかると◎
- 応募方法
- 応募フォーム
- 電話番号
- 「見学だけでもOK」と明記
大阪のデイサービス集客:オフライン施策も忘れずに
最後に、オフライン施策も少し触れておきます。
チラシ・ポスティング
家族向けに、チラシを配布。特に、高齢者が多い地域では今も有効。
配布先
- 施設周辺の住宅地
- 地域のスーパー、薬局(掲示板)
- 病院の待合室(許可が取れれば)
チラシの内容
- 施設の特徴(一言で)
- サービス内容
- 料金の目安
- 見学案内
- 問い合わせ先
地域イベント・交流会への参加
地域の介護事業者が集まる交流会や勉強会に参加。ケアマネジャーとの接点を作れます。
地域包括支援センターとの連携
定期的に地域包括支援センターに顔を出して、関係性を作る。地域の困りごとに「うちで対応できます」とアピール。
大阪のデイサービス集客は「ケアマネ営業×Web活用」の二刀流
デイサービスの集客、ポイントを整理します。
【最優先】ケアマネジャー・病院への営業
- これが9割。ここをサボったら絶対に成功しない
- 定期訪問、関係性構築、フィードバック徹底
- 施設の「強み」を明確に
【重要】ホームページはカタログとして機能させる
- 直接集客ツールではなく、「調べられたときの情報源」
- ケアマネジャーが必要とする情報を網羅
- 信頼感のあるデザイン
【必須】SEO・MEO対策はある程度やる
- 「大阪 ○○区 デイサービス」で上位表示
- Googleビジネスプロフィール登録
- 口コミ集めと定期投稿
【超重要】SNS・ホームページは求人に最大活用
- Instagram、X、YouTubeで職場の雰囲気を発信
- 介護士・看護師の採用に劇的効果
- 採用単価を下げながら、応募数を増やせる
【補助的】オフライン施策も併用
- チラシ・ポスティング
- 地域イベント参加
- 地域包括支援センターとの連携
大阪のデイサービス集客は、「オフラインの泥臭い営業」と「Webの効率的な情報発信」の二刀流が最強です。
ネットだけで完結しようとしない。でも、ネットを使わないのももったいない。この絶妙なバランスが、大阪で成功するコツです。
