やってはいけない生成AI活用:5W1Hを書かない

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
やってはいけない生成AI5W1Hを書かない

生成AIを使っていて、こんな経験ありませんか?

「それっぽい答えは返ってきた。けど、なんか違う…」
「言ってないことを勝手に補われた…」
「当たり前の一般論ばっかりで、使えない…」

これはもちろん、才能の問題じゃありません。

原因の一つは、5W1Hを書かずに投げていることです。

生成AIは、こちらの意図を読んでくれるように見えて、実は書かれていない部分を推測で埋めて文章を作っています。

その推測が増えるほど、こちらの意図とズレた回答になりやすいです。そして、推測が違う方向へ行ってしまうと、 ハルシネーション(それっぽい嘘) が起きやすくなります。

だからこそ、できるだけ5W1Hを考えてAIに指示を出すこと。これだけで、結果が良くなっていきます。

目次

5W1Hを書かないと、AIは何をするのか?

5W1Hがない依頼は、AIから見るとこうです。

  • 誰に向けて書けばいいの?(ターゲット不明)
  • どの場面で使う文章なの?(用途不明)
  • 何を達成したいの?(目的不明)
  • どの条件での話?(前提不明)
  • どこまで踏み込んでいいの?(制約不明)

人間同士なら「文脈」で補えます。でもAIは、文脈の補完が上手いようで、間違えるときは平気で間違えます。

つまり、5W1Hを省く=AIに「当てずっぽうで埋めてね」と言ってるのと同じです。

5W1Hを省いたプロンプトが危険な理由(ズレる・薄くなる・嘘が混ざる)

理由は大きく3つあります。

1)意図と違う方向へ親切でズレる

たとえば「集客の文章を書いて」とだけ言うと、

  • SEO記事が欲しいのか
  • 広告文が欲しいのか
  • SNS投稿が欲しいのか
  • LPのファーストビューが欲しいのか

AIは分かりません。なのでそれっぽく作ります。これがズレの正体です。

2)具体性が消えて「だれでも言える一般論」になる

前提や条件がないと、AIは安全を目指します。結果、「誰でも言えること」を丁寧に書いた文章になります。

丁寧なんだけど、刺さらない。
上手く指示したのに、成果が出ない。

このパターンです。

3)ハルシネーションが起きやすくなる

5W1Hがないと、AIは穴を埋めるために、

  • ありそうな数字
  • ありそうな成功事例
  • ありそうな根拠

を出しがちです。

これは悪気ではなく、「空欄が多いので、それっぽく成立させようとする」動きとなっています。

つまり、5W1Hがない依頼は、ハルシネーションの温床になります。

5W1Hがないプロンプト例(失敗パターン)

5W1Hのない場合、次のようなプロンプトをやりがちです。

  • 「このサービスの魅力を文章にして」
  • 「売れるLPを作って」
  • 「SNS投稿を考えて」
  • 「SEOで上位を狙える記事を書いて」
  • 「提案書を作って」
  • 「YouTubeの台本を作って」

どれも悪くないんですが、情報が足りません。厳密に言うと、Whatに当たる要素は書かれていますが、WhereやHowなどの要素がありません。

もちろん上のようなプロンプトでも、AIは文章を作れます。でも、当たり外れが大きくなります。いわゆるギャンブル化してしまいます。

5W1Hをプロンプトの型にする

では、どうすればいいのか。5W1Hは、全部を書く必要はなく、長文で書く必要はありません。

短くていいので、型として書く。これでいかがでしょうか。

5W1H(最低限これだけ書けば精度が上がる)

要素書くべきこと
Who(誰に)想定読者・属性・悩み「大阪の30〜50代、個人サロン経営」
What(何を)作りたいもの「LPのファーストビュー文+CTA文言」
When(いつ)期限・時期・タイミング「来月のキャンペーンに間に合わせたい」
Where(どこで)媒体・掲載場所「自社LP/スマホ最優先」
Why(なぜ)目的・ゴール「問い合わせを月10件→20件」
How(どうやって)制約・トーン・NG「誇張NG、数字は入れない、丁寧口調」

これらを少しで書くだけで、AIの推測が激減します。結果として、ズレも、薄さも、ハルシネーションも減ります。具体的なものが返ってくるようになります。

コピペで使える:5W1Hプロンプトのテンプレート

そのまま使えるように、テンプレートをご紹介します。

【プロンプト】
Who(誰に):
What(何を作る):
Where(どこで使う):
When(いつまでに/いつ使う):
Why(目的・ゴール):
How(条件・制約・トーン・NG):
補足(あれば:商品内容、料金、競合との差、実績、よくある質問):

これだけでOKです。全てじゃなくて問題ありません。長文である必要はありません。意識することが大事です。

【具体例】同じ依頼でも、5W1Hでここまで変わる

悪い例(5W1Hがない)

「問い合わせを増やす文章を書いて」

→ 何の業種?誰向け?媒体は?目的の数字は?禁則は?

What(何を)以外の要素が分からないので、AIは一般論に逃げてしまいます。

良い例(5W1Hあり)

Who:法人向けのWeb制作会社を探している中小企業の社長向けに
What:LPのファーストビュー+CTA文言を3案
Where:自社サイトのLP(スマホ優先)に掲載する
When:今週中に公開
Why:問い合わせを月5件→10件
How:煽り禁止、実績が薄いので「流れ」「FAQ」「不安解消」で信頼を作りたい

→ ここまで書くと、AIは「何を書けばいいか」が明確になります。推測の余地が少なくなるので、意図通りのアウトプットが返りやすくなります。

5W1Hを書いても期待したものが出てこないパターン

5W1Hを書いても期待したものと違う場合、追加で対応したら良いのはこの3つです。

  1. 良い例(参考文):こういう感じにしたいという参考となる文章を入力する
  2. NG例:こういうのはやめてという文章を書く
  3. 完成形の条件:文字数、見出し数、箇条書きOKか、表は必要かなど、具体的に書く。

これらが入ると、再現性が上がります。

生成AIは、「あいまい」に指示するより「具体的に」指示する

生成AIは便利です。でも、5W1Hを書かないと、AIは推測で対応します。

推測が増えれば増えるほど、

  • 意図とズレる
  • 一般論になる
  • ハルシネーションが起きやすくなる

この3つが起きやすくなります。

だから、やってはいけない生成AI活用の一つは、

「5W1Hを書かない」

となります。

逆に言えば、5W1Hを定型として考慮するだけで、生成AIは一気に使える相棒となります。

いちいち細かく指示するのは面倒に思えますが、慣れると早いです。最終的には、むしろ時短になります。

そしてプロンプトを保管しておくことで、さらに時短が可能です。いろいろ考えてやってみましょう。

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つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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