
生成AIを使っていて、こんな経験ありませんか?
「それっぽい答えは返ってきた。けど、なんか違う…」
「言ってないことを勝手に補われた…」
「当たり前の一般論ばっかりで、使えない…」
これはもちろん、才能の問題じゃありません。
原因の一つは、5W1Hを書かずに投げていることです。
生成AIは、こちらの意図を読んでくれるように見えて、実は書かれていない部分を推測で埋めて文章を作っています。
その推測が増えるほど、こちらの意図とズレた回答になりやすいです。そして、推測が違う方向へ行ってしまうと、 ハルシネーション(それっぽい嘘) が起きやすくなります。
だからこそ、できるだけ5W1Hを考えてAIに指示を出すこと。これだけで、結果が良くなっていきます。
5W1Hを書かないと、AIは何をするのか?
5W1Hがない依頼は、AIから見るとこうです。
- 誰に向けて書けばいいの?(ターゲット不明)
- どの場面で使う文章なの?(用途不明)
- 何を達成したいの?(目的不明)
- どの条件での話?(前提不明)
- どこまで踏み込んでいいの?(制約不明)
人間同士なら「文脈」で補えます。でもAIは、文脈の補完が上手いようで、間違えるときは平気で間違えます。
つまり、5W1Hを省く=AIに「当てずっぽうで埋めてね」と言ってるのと同じです。
5W1Hを省いたプロンプトが危険な理由(ズレる・薄くなる・嘘が混ざる)
理由は大きく3つあります。
1)意図と違う方向へ親切でズレる
たとえば「集客の文章を書いて」とだけ言うと、
- SEO記事が欲しいのか
- 広告文が欲しいのか
- SNS投稿が欲しいのか
- LPのファーストビューが欲しいのか
AIは分かりません。なのでそれっぽく作ります。これがズレの正体です。
2)具体性が消えて「だれでも言える一般論」になる
前提や条件がないと、AIは安全を目指します。結果、「誰でも言えること」を丁寧に書いた文章になります。
丁寧なんだけど、刺さらない。
上手く指示したのに、成果が出ない。
このパターンです。
3)ハルシネーションが起きやすくなる
5W1Hがないと、AIは穴を埋めるために、
- ありそうな数字
- ありそうな成功事例
- ありそうな根拠
を出しがちです。
これは悪気ではなく、「空欄が多いので、それっぽく成立させようとする」動きとなっています。
つまり、5W1Hがない依頼は、ハルシネーションの温床になります。
5W1Hがないプロンプト例(失敗パターン)
5W1Hのない場合、次のようなプロンプトをやりがちです。
- 「このサービスの魅力を文章にして」
- 「売れるLPを作って」
- 「SNS投稿を考えて」
- 「SEOで上位を狙える記事を書いて」
- 「提案書を作って」
- 「YouTubeの台本を作って」
どれも悪くないんですが、情報が足りません。厳密に言うと、Whatに当たる要素は書かれていますが、WhereやHowなどの要素がありません。
もちろん上のようなプロンプトでも、AIは文章を作れます。でも、当たり外れが大きくなります。いわゆるギャンブル化してしまいます。
5W1Hをプロンプトの型にする
では、どうすればいいのか。5W1Hは、全部を書く必要はなく、長文で書く必要はありません。
短くていいので、型として書く。これでいかがでしょうか。
5W1H(最低限これだけ書けば精度が上がる)
| 要素 | 書くべきこと | 例 |
|---|---|---|
| Who(誰に) | 想定読者・属性・悩み | 「大阪の30〜50代、個人サロン経営」 |
| What(何を) | 作りたいもの | 「LPのファーストビュー文+CTA文言」 |
| When(いつ) | 期限・時期・タイミング | 「来月のキャンペーンに間に合わせたい」 |
| Where(どこで) | 媒体・掲載場所 | 「自社LP/スマホ最優先」 |
| Why(なぜ) | 目的・ゴール | 「問い合わせを月10件→20件」 |
| How(どうやって) | 制約・トーン・NG | 「誇張NG、数字は入れない、丁寧口調」 |
これらを少しで書くだけで、AIの推測が激減します。結果として、ズレも、薄さも、ハルシネーションも減ります。具体的なものが返ってくるようになります。
コピペで使える:5W1Hプロンプトのテンプレート
そのまま使えるように、テンプレートをご紹介します。
【プロンプト】
Who(誰に):
What(何を作る):
Where(どこで使う):
When(いつまでに/いつ使う):
Why(目的・ゴール):
How(条件・制約・トーン・NG):
補足(あれば:商品内容、料金、競合との差、実績、よくある質問):
これだけでOKです。全てじゃなくて問題ありません。長文である必要はありません。意識することが大事です。
【具体例】同じ依頼でも、5W1Hでここまで変わる
悪い例(5W1Hがない)
「問い合わせを増やす文章を書いて」
→ 何の業種?誰向け?媒体は?目的の数字は?禁則は?
What(何を)以外の要素が分からないので、AIは一般論に逃げてしまいます。
良い例(5W1Hあり)
Who:法人向けのWeb制作会社を探している中小企業の社長向けに
What:LPのファーストビュー+CTA文言を3案
Where:自社サイトのLP(スマホ優先)に掲載する
When:今週中に公開
Why:問い合わせを月5件→10件
How:煽り禁止、実績が薄いので「流れ」「FAQ」「不安解消」で信頼を作りたい
→ ここまで書くと、AIは「何を書けばいいか」が明確になります。推測の余地が少なくなるので、意図通りのアウトプットが返りやすくなります。
5W1Hを書いても期待したものが出てこないパターン
5W1Hを書いても期待したものと違う場合、追加で対応したら良いのはこの3つです。
- 良い例(参考文):こういう感じにしたいという参考となる文章を入力する
- NG例:こういうのはやめてという文章を書く
- 完成形の条件:文字数、見出し数、箇条書きOKか、表は必要かなど、具体的に書く。
これらが入ると、再現性が上がります。
生成AIは、「あいまい」に指示するより「具体的に」指示する
生成AIは便利です。でも、5W1Hを書かないと、AIは推測で対応します。
推測が増えれば増えるほど、
- 意図とズレる
- 一般論になる
- ハルシネーションが起きやすくなる
この3つが起きやすくなります。
だから、やってはいけない生成AI活用の一つは、
「5W1Hを書かない」
となります。
逆に言えば、5W1Hを定型として考慮するだけで、生成AIは一気に使える相棒となります。
いちいち細かく指示するのは面倒に思えますが、慣れると早いです。最終的には、むしろ時短になります。
そしてプロンプトを保管しておくことで、さらに時短が可能です。いろいろ考えてやってみましょう。
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