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やってはいけないWordPress(ワードプレス)運用、プラグインをたくさん使う

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

「WordPress(ワードプレス)は便利だ。プラグインさえ入れれば、どんな機能でも追加できる」
「コードなんて書けなくても、ページビルダープラグインがあれば大丈夫」

もしあなたがそう考えて、管理画面のプラグイン一覧に10個も20個も並んでいるとしたら、そのサイトは「セキュリティの穴だらけ」かもしれません。

なぜなら、理論的には、プラグインを増やせば増やすほど、ハッキングされる確率は上がるからです。

プラグインは便利ですが、その中には脆弱性(セキュリティの欠陥)が潜んでいる可能性があります。

特に、更新が止まったプラグインや、人気のないマイナーなプラグインは、ハッカーにとって格好の「裏口」になる可能性があります。

「便利さ」と引き換えに「安全性」を売り渡しては怖いことです。

この記事では、なぜプラグインへの依存が危険なのか、そしてどうすれば「ソースコード(functions.phpなど)」を使って安全に機能を実装できるのかを解説します。

目次

「プラグインで何でも解決できる」という危険な思考

WordPress(ワードプレス)の最大の魅力は、豊富なプラグインです。SEO、問い合わせフォーム、スライダー、目次生成……クリック一つで何でも実装できます。しかし、これに依存しすぎるのは危険です。

プラグイン依存のリスク

  • 更新停止=時限爆弾
    開発者が更新をやめてしまったプラグインは、新たな脆弱性が見つかっても修正されません。それを使い続けることは、時限爆弾を抱えているのと同じです。
  • ハッカーの標的
    世界中で使われている人気プラグインに脆弱性が見つかると、世界中のサイトが一斉に攻撃されます。プラグインが多いほど、その「当たりくじ」を引く確率が上がります。

ノーコードやブロックエディタのプラグインでレイアウトを組むのは、手軽ですがリスクが高いです。

それらのプラグインに脆弱性が見つかった瞬間、サイト全体が危険にさらされるからです。

「ソースコードを書く」ことは、最初は難しく感じるかもしれませんが、サイトを守るための確実な手段の一つです。

なぜ「プラグインをたくさん使う」と危険なのか(5つの理由)

具体的にどのようなリスクがあるのか、5つの視点で解説します。

1、ハッキングリスクが急増する(侵入経路が増える)

家の窓が多ければ多いほど、泥棒が入る場所が増えるのと同じです。プラグインを1つ入れるたびに、外部からの侵入経路が1つ増えると考えてください。特にマイナーなプラグインは、セキュリティチェックが甘い場合があります。

2、更新が止まったプラグインが時限爆弾になる

無料プラグインの多くは、個人のボランティアで開発されています。開発者が飽きたり忙しくなったりして放置されることは日常茶飯事です。

放置されたプラグインに脆弱性が見つかれば、そこからサイトを乗っ取られます。

3、プラグイン同士の競合でサイトが壊れる

「プラグインAを入れたら、プラグインBが動かなくなった」「画面が真っ白になった」という経験はありませんか?

開発者が異なるプログラム同士は、相性が悪いことがあります。数が増えるほど、この競合エラーのリスクは指数関数的に増えます。

4、サイトの表示速度が遅くなる

プラグインは、不要なCSSやJavaScriptを読み込むことが多いです。チリも積もれば山となり、サイトの表示速度が重くなります。表示速度の低下は、SEO(検索順位)にも悪影響を与えます。

5、依存体質になり、技術力が上がらない

「何かあったらプラグイン」という思考停止に陥ると、いつまで経ってもWordPress(ワードプレス)の仕組み(PHPやHTMLやCSS)が理解できません。トラブルが起きた時に自分で対処できず、業者に頼るしかなくなります。

プラグイン過多の典型パターン

以下のような使い方をしていませんか? これらは管理不能なサイトへの入り口です。

よくあるNGパターン問題点とリスク
「便利そうだからとりあえず入れる」「いつか使うかも」で入れたプラグインが20個、30個と積み上がり、どれが必要でどれが不要か分からなくなります。管理されていないプラグインは格好の標的です。
「ノーコードでレイアウトを組むプラグイン(ページビルダー)」Elementorなどのページビルダーは便利ですが、コードが膨大になりサイトが重くなります。また、機能が多いため脆弱性が発見される頻度も高い傾向にあります。
「1つの機能のためにプラグイン1個を入れる」「Googleアナリティクスのタグを入れるだけ」「SNSボタンを表示するだけ」のためにプラグインを入れるのは無駄です。コードなら数行で済みます。
「更新が1年以上止まっているプラグインを使う」WordPress(ワードプレス)本体のバージョンアップに対応しておらず、動作不良の原因になります。セキュリティホールが放置されている可能性大です。
「有名じゃないマイナープラグインを使う」ユーザー数が少ないプラグインは、バグや脆弱性が発見・報告されにくく、サイレントに危険な状態になっていることがあります。

プラグインのハッキングリスク

セキュリティ企業の調査によると、WordPress(ワードプレス)サイトへの攻撃のある部分はプラグインの脆弱性を狙ったものだと言われています(残りはテーマや本体、パスワードなど)。

ハッキングされると、以下のような被害に遭います。

  • サイトの内容が改ざんされる(勝手に詐欺サイトへのリンクを貼られる)
  • 閲覧者にウイルス(マルウェア)を感染させるサイトにされる
  • 顧客の個人情報が漏洩する
  • Googleの検索結果から削除される(ペナルティ)
プラグイン数リスクレベル
0〜5個リスク低
管理が行き届きやすく、何かあっても原因特定が容易です。理想的な状態です。
10〜15個リスク中(要注意)
必要最小限を超えています。機能が重複しているものや、コードで代替できるものがないか見直すべきです。
20個以上リスク高(危険水域)
ハッキング待ったなしの状態です。更新漏れや競合エラーがいつ起きてもおかしくありません。早急な断捨離が必要です。

プラグインを減らす5つの方法

「減らしたいけど、どうすればいいか分からない」という方へ。以下の5つのアプローチで、プラグインは劇的に減らせます。

1、functions.phpに直接コードを書く

WordPress(ワードプレス)のテーマファイルにある「functions.php」は、魔法のファイルです。ここにPHPコードを書くことで、カスタム投稿タイプの追加、管理画面のカスタマイズ、OGP設定など、多くの機能を追加できます。

2、CSSで解決する

「文字の大きさを変えたい」「色を変えたい」といったデザイン調整のためにプラグインを入れるのはやめましょう。テーマの「追加CSS」やstyle.cssに数行書けば解決します。

3、JavaScriptで解決する

画像スライダーやアコーディオンメニューなどは、jQueryや素のJavaScriptで実装できます。重いスライダープラグインは不要です。

4、テーマに最初から含まれている機能を使う

最近の優秀な有料テーマ(SWELL、Snow Monkeyなど)や無料テーマ(Cocoon、Lightningなど)には、SEO設定や吹き出し機能などが標準装備されています。テーマの機能を使えば、SEOプラグインなどは不要になる場合があります。

5、必要なプラグインだけを厳選する

「セキュリティ」「バックアップ」「(テーマにない場合の)SEO」の3つは、コードで自作するのが難しいため、プラグインに頼るべき領域です。それ以外は代替可能です。

最低限必要なプラグインと、コードで代替できるプラグイン

具体的に「何を残し、何を消すべきか」の基準です。

【必須プラグイン(3〜5個)】

これらは専門性が高く、自作が困難なため、信頼できるプラグインを使用します。

  • SiteGuard WP Plugin(セキュリティ強化)
  • SEO SIMPLE PACK(SEO設定 ※テーマにない場合)
  • Contact Form 7 (問い合わせフォーム)

コードで代替できるプラグイン

これらはfunctions.phpやCSS、JSで代用可能です。勉強して置き換えましょう。

機能代替方法
OGP設定(SNS表示)functions.phpにメタタグを出力するコードを記述。
カスタム投稿タイプfunctions.phpに `register_post_type` 関数を記述。
SNSシェアボタンHTMLとCSSでボタンを作り、リンク先にシェア用URLを設定。
目次生成JavaScriptでh2, h3タグを取得してリスト化するコードを書く。目次機能があるテーマを使う
関連記事表示functions.phpで同じカテゴリーの記事を取得するクエリを書く。テーマを使う
パンくずリストfunctions.phpで階層構造を取得して表示する関数を作る。テーマを使う
スライダー軽量ライブラリを読み込み、JSで設定。

「便利さ」より「安全性」が最優先

プラグインは確かに便利です。しかし、その便利さの裏には「ハッキングリスク」という代償があることを忘れてはいけません。

サイト運営において最優先すべきは、デザインの派手さでも機能の多さでもなく、「安全に動き続けること」です。

たった一つのプラグインの脆弱性で、あなたが積み上げてきたコンテンツや信頼が一瞬で消える可能性があります。

「プラグインを減らす」ことは、最大の防御策の一つです。

もちろんコードを書くことで必ず安全性が上がるわけではありあせんし、最初はコードを書くことに抵抗があるかもしれませんが、簡単なコピペから始めれば大丈夫です。そして、正しいリファレンスを参照すれば、安全性も上がります。

今日から、管理画面のプラグイン一覧を見直し、「これは本当に必要か?」「コードで代用できないか?」と自問してみてください。その一手間が、あなたのサイトを救います。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
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