MENU

やってはいけないセールスライティング:専門用語や難しい言葉ばかり使う

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

「お客様に伝わらない言葉で書いていませんか?」
「自分の知識をひけらかすような文章になっていませんか?」

セールスライティングにおいて、専門用語や業界用語、難解なカタカナ語を多用するのは自殺行為です。

書き手であるあなたにとっては「当たり前の言葉」でも、読み手であるお客様にとっては「未知の言語」かもしれません。

「難しい言葉を使ったほうが、賢く見えるし、信頼されるだろう」

そう考えるのは大きな間違いです。賢く見せようとする文章ほど、お客様の心を閉ざし、売上を遠ざけます。
読まれない、理解されない、そして行動されない。

そんな悲劇を避けるために、今回は「分かりやすさ」という最強の武器について解説します。

目次

難しい言葉ばかり使う、という落とし穴

なぜ、私たちはついつい難しい言葉を使ってしまうのでしょうか?

それは、私たちがその分野の専門家であり、「知識のプロ化」にかかっているからです。

毎日その仕事をしていると、業界用語が日常会話になります。すると、「お客様もこれくらい知っているだろう」と無意識に思い込んでしまうのです。

しかし、現実は違います。

「顧客の理解レベル は、 自分の理解レベル」です。

お客様はその道のプロではありません。初めてその商品に触れる人かもしれません。

「中学生でも分かるように書くなんて、お客様をバカにしているのでは?」と心配する人がいますが、それは誤解です。

難解な専門知識を、誰にでも分かる平易な言葉で説明できることこそが、真のプロフェッショナルの仕事です。

アインシュタインの言葉に「6歳の子供に説明できなければ、理解したとは言えない」とあるように、分かりやすさは知性の証明なのです。

専門用語を使いすぎると損する5つの理由

難しい言葉を使うことが、ビジネスにおいてどれほどの損失を生むのか、5つの理由で解説します。

1、読まれない(3秒で離脱される)

Webサイトやチラシを見た瞬間、知らない単語が並んでいると、脳は「これを読むのはカロリーを使う(疲れる)」と判断します。
現代人は忙しいため、理解に努力が必要な文章は読みません。最初の3秒で「難しそう」と思われたら、即座に離脱されます。

2、理解されない

「UI/UXを最適化し、CVRを向上させます」と言われても、意味が分からなければ終わります。

商品を買うという行動は、商品の価値を理解して初めて起こります。

3、信頼されない

専門用語を並べ立てられると、お客様は「ごまかされているのではないか?」「知識がないことにつけこまれるのではないか?」と不安になります。

逆に、専門的なことを平易な言葉で教えてくれる人には、「親切だ」「本当に詳しい人だ」という深い信頼を寄せます。

4、シェアされない

良い商品だと思っても、説明が難しければ友人に紹介できません。
「なんかすごいシステムなんだよ(詳しくは分からんけど)」では口コミは広がりません。「スマホで写真撮るだけで経費精算できるんだよ」なら広がります。

5、SEOでも不利

専門家は「腰椎椎間板ヘルニア」と書きますが、一般人は「腰が痛い」「腰痛」と検索します。

お客様が使わない言葉で記事を書いても、検索には引っかからず、見込み客と出会うチャンスを逃してしまいます。

よくあるNG専門用語の例

各業界で無意識に使われがちな「NGワード」と、顧客に伝わる「OKワード」の対比です。

業界NG専門用語OKの言い換え
ITUIのUX最適化画面の使いやすさを改善
マーケCVR向上施策購入率アップの対策
金融アセットアロケーション資産の配分バランス
不動産既存不適格物件現在の法律に合わない建物
健康抗酸化作用老化を防ぐ働き(体のサビ取り)
コンサルKGI/KPI設定最終目標と中間目標の設定
建築RC造・S造鉄筋コンクリート造・鉄骨造
法律瑕疵担保責任欠陥があった時の責任

分かりやすく書くための5つのルール

誰にでも伝わる文章を書くための、具体的な5つのテクニックです。

1、中学生でも分かる言葉で書く

ターゲットは「その分野の素人」です。新聞やニュースレベルの語彙ではなく、中学校の教科書レベルの言葉を選びましょう。
迷ったら「中学2年生の甥っ子に話して通じるか?」を基準にします。

2、専門用語の後に必ず「(=〇〇のこと)」と補足する

どうしても専門用語を使う必要がある場合は、直後に解説を入れます。
例:「コンバージョン(=購入や申し込みのこと)を増やします。」

3、比喩・たとえ話を使う

未知の概念を、既知の概念に例えることで理解を助けます。
例:「サーバーとは、ネット上の土地のようなものです。」「API連携とは、通訳を介して会話するようなものです。」

4、箇条書き・図解を活用する

長い文章は読む気を失わせます。特徴やメリットは箇条書きにし、複雑な仕組みは図やイラストで視覚的に伝えます。

5、「あなた」に語りかける

「弊社は〜を提供します」ではなく、「あなたは〜できるようになります」と主語を変えます。
顧客の生活の中でどう役立つかを、顧客の言葉で語ります。

分かりやすいセールスコピーの書き方

難解な文章を、伝わる文章に変えるための3ステップです。

Step 1:専門用語をリストアップ

自分の書いた文章を見直し、少しでも「硬い」「難しい」と感じる単語にマーカーを引きます。
「これは一般の主婦(または学生)が日常会話で使うか?」と自問してください。

Step 2:中学生に説明するつもりで言い換える

マーカーを引いた単語を、「つまり、〇〇ということです」という言葉を使って言い換えてみます。
「アセットアロケーション」→「つまり、卵を一つのカゴに盛らないこと」→「資産を分散して守ること」のように変換します。

Step 3:社外の人(家族・友人)に読んでもらう

これが最も確実なテストです。業界知識のない奥さんや旦那さん、友人に読んでもらいましょう。
「ここ、どういう意味?」と聞かれた箇所は、間違いなく書き直しが必要です。

分かりやすく書くことで得られる5つのメリット

  • 読了率が2〜3倍に向上(スラスラ読めるので、最後までメッセージが届きます)
  • 問い合わせ・成約率が大幅アップ(価値が伝わるので、欲しくなります)
  • 顧客の不安が減る(「自分でも使えそうだ」という自信を与え、行動のハードルを下げます)
  • 口コミ・紹介が増える(友人に説明しやすい商品は、広まりやすいです)
  • SEOにも有利(お客様が実際に検索窓に打ち込むキーワードと一致します)

今日やること

専門用語は、あなた自身の知識を証明するためではなく、お客様の理解を拒む「壁」になり得ます。
本当の専門家は、難しいことを誰よりも優しく語れる人です。

お客様は専門家ではありません。小学生に語りかけるような優しさを持って、言葉を選んでください。

今日やるべきこと

  • 自社のLPやWebサイトを開き、専門用語を5つ見つけてください。
  • それぞれの言葉を、辞書を使わなくても分かる「中学生レベルの言葉」に書き換えてください。
  • 書き換えた文章を、家族や業界外の友人に読んでもらい、「意味わかる?」とテストしてください。

言葉の壁を取り払えば、あなたの商品の価値はもっと多くの人に届きます。

今日から「脱・専門用語」を始め、お客様に寄り添うセールスライティングを実践しましょう。それが、売上アップへの一番の近道です。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
目次