
「この商品を使えば、きっと生活が変わります!」
「あなたの悩みが解決されます!」
こんな文章、あなたも書いたことがありませんか?
もしそうだとしたら、その文章は誰の心にも刺さっていません。
セールスライティングでは「ベネフィット(お客様が得られる恩恵・未来)を書け」とよく言われます。
それは正しいのですが、多くの人が書いているのは「なんとなく良さそう」「ふわっとした幸せ」しか伝えないいい加減なベネフィットです。
これは、単に機能(フィーチャー)を羅列するのと同じくらい、いや、それ以上に効果がありません。
なぜなら、「何も約束していない」のと同じだからです。
重要な区別
- 特徴や事実:「24時間対応です」
- いい加減なベネフィット:「いつでも安心です!」(←これが一番ダメ)
- 本物のベネフィット:「深夜2時に水道が壊れても、30分以内に駆けつけます」
ベネフィットとは、「お客様の人生が具体的にどう変わるか」を、映像が浮かぶレベルで描くことです。
抽象的なベネフィットは、書いていないのと同じです。今回は、この「いい加減なベネフィット」を撲滅し、お客様の感情を揺さぶる「本物のベネフィット」の書き方を解説します。
いい加減なベネフィットと本物のベネフィットの違い
まずは、この3つの違いを明確にしましょう。
多くの人が、ステップ2の「いい加減なベネフィット」で止まってしまっています。
1、特徴や機能
商品やサービスの事実です。「何ができるか」「何がついているか」というスペック情報とも言います。
例:「防水機能付き」「ネイティブ講師在籍」「成分○mg配合」
2、いい加減なベネフィット
特徴を少し言い換えただけの、ふわっとした恩恵です。「何となく良い」ことしか伝わりません。
例:「濡れてもすぐに乾きます」「英語が上手くなります」「健康に良いです」
3、本物のベネフィット
お客様の生活・感情・未来がどう変わるかを描いた、具体的な描写です。
例:「土砂降りの中でも地図アプリをフル活用できて、初めての場所でも迷子になることがなくなります」
なぜ「いい加減なベネフィット」が生まれるのか
とりあえず「安心」「快適」「便利」という言葉を使って、耳障りのよいフレーズにしてるだけではないでしょうか。具体的なことを書くには、労力がかかりますので。
いい加減なベネフィットを使うと損する5つの理由
抽象的な言葉でお茶を濁すと、ビジネスには以下のダメージがあります。
1、「で、私にとって何がいいの?」と思われる
「生活が変わります」と言われても、読者は「どう変わるの?」と疑問に思います。
自分ごとに落とし込めない情報は、スルーされます。
2、競合と同じ言葉(ポジション)になる
「便利です」「快適です」「安心です」は、全社が使っている言葉です。
差別化どころか、その他大勢の中に埋もれてしまいます。
3、感情が動かない
人はロジックで理解し、感情で決断します。
「便利です」という言葉に感情スイッチは入りません。「ママ、ありがとう!」と言われるシーンを描いて初めて、感情が動くのです。
4、信頼されない
「悩みが解決します」とだけ書かれると、「本当に?」「大げさでは?」という疑念が残ります。
具体的な描写があって初めて、リアリティ(信憑性)や説得力が生まれます。
5、記憶に残らない
人の脳は、言葉を映像に変換して記憶します。
具体的なシーンがない抽象的な言葉は映像化できないため、読んだ3秒後には忘れ去られます。
よくある「いい加減なベネフィット」の例
いい加減なベネフィットの参考例を出してみますね。
| 商品・サービス | フィーチャー (事実) | いい加減な ベネフィット | 本物のベネフィット (未来の映像) |
|---|---|---|---|
| 掃除ロボット | 自動掃除機能付き | お家がきれいになります! | 毎日の掃除から解放されて、浮いた30分を子どもと過ごせます |
| ダイエットサプリ | 脂肪燃焼成分配合 | スリムな体を目指せます! | 3か月で-5kgを達成した方が、10年ぶりにビキニを着て沖縄旅行に行けました |
| 会計ソフト | 自動仕訳機能搭載 | 経理業務が楽になります! | 月末の深夜残業がなくなり、家族と夕食を食べられる日が増えました |
| 英会話スクール | ネイティブ講師在籍 | 英語が上手くなります! | 6か月で海外クライアントとの商談をひとりでこなせるようになり、昇進しました |
| 整体院 | 最新の施術技術を採用 | 体が楽になります! | 3回の施術で10年悩んだ腰痛が消え、毎朝起きるのが怖くなくなりました |
| セキュリティソフト | 最新のウイルス定義を搭載 | 安心してネットを使えます! | ウイルス感染による顧客情報漏洩リスクがなくなり、夜中に不安で目が覚めることがなくなりました |
| オンライン講座 | 動画72本収録 | たくさん学べます! | スキマ時間に学んで3か月でWebデザインを習得し、副業で月5万円の収入を得ています |
本物のベネフィットを書くための「3段階変換法」
本物のベネフィットは、いきなりは書けません。以下の3ステップで深掘りします。
- Step1:フィーチャーを書き出す(商品の機能・特徴・スペック)
- Step2:「だから何?(So what?)」と自問して、1段階深める
- Step3:「つまり、お客様の生活・感情・未来はどう変わるのか?」を描く
感情を動かすベネフィットの書き方
具体的であればあるほど、感情は動きます。
- 「具体的なシーン」を描く
時間(朝・深夜)、場所(キッチン・会議室)、状況(雨の日・繁忙期)を入れてください。 - 「Before/After」で変化を見せる
「10年悩んでいた腰痛が消えた」「毎月の深夜残業が定時退社になった」というギャップが価値です。 - 「お客様の声・実例」を使う
「〇〇さん(40代・主婦)は…」と実在の人物の話にすると、リアリティが段違いです。 - 「失っていたもの」を先に語る
失った時間、お金、健康、人間関係、自信。それらを取り戻せることが最大のベネフィットです。 - 「未来の自分」を想像させる
「1年後のあなたは…」と語りかけ、ポジティブな未来をイメージさせます。
ベネフィット発掘ワークシート
以下の質問に答えることで、あなたの商品の本当の価値が見えてきます。
- Q1: 「この商品を使うことで、お客様は毎日の生活のどのシーンが変わりますか?」
- Q2: 「使う前と後では、何が『なくなりますか』?(不安・時間・コスト・痛み・ストレス)」
- Q3: 「お客様が本当に手に入れたいのは、商品そのものですか?それとも商品を通じて得られる未来ですか?」
- Q4: 「今まで一番喜んでもらった顧客はどんな変化を体験しましたか?」
- Q5: 「ライバルと自社の違いは、お客様の人生にどんな差を生みますか?」
まとめ
ベネフィットとは、「未来の感情の設計図」です。
お客様が商品を買った後の人生を、鮮明に・具体的に・感情豊かに描くこと。
それができて初めて、お客様は「これが欲しい!」と心を動かします。
「便利になります」と書くのはもうやめましょう。
「何が、いつ、どう変わるのか」を書いてください。
今日やるべきこと
- 自社の商品・サービスのベネフィット文を1つ書き出してください。
- それに対して「だから何?(So what?)」と3回自問して深めてください。
- 「具体的なシーン」と「感情の変化」を追加して書き直してください。
