
ホームページを作ったのに、問い合わせが来ない。これは相談でよくうかがう悩みです。
調べると、原因がたくさん出てきます。
ターゲットが明確でない
導線が弱い
信頼材料が少ない
競合との違いが伝わっていない
サービスページの情報が足りない。
どれも本当のことです。
ただ、これらは全部サイトの中の話です。
原因はサイトの中だけにあるわけではありません。
大きな原因は3ヶ所に存在します。サイトの中、ビジネス全体、そして集客の手段。この3つをはっきりさせないと、ホームページ(サイト)をいくら直しても問い合わせは増えません。
順番に見ていきましょう。
原因は3ヶ所のどこかにあります
最初に全体を整理します。
1つめはホームページ(サイト)の中です。
載っているものが足りない
問い合わせの導線がない
信頼できる材料がない
この記事の後半はこれらを詳しく書きます。
2つめはビジネス全体です。
商品そのものが弱い
価格の付け方が市場とずれている
誰に売るかが決まっていなくて弱い
この場合、ホームページ(サイト)を直しても結果は変わりません。
3つめは集客の手段です。
SNSや広告を使わないと集客できない業種なのに、検索だけでなんとかしようとしている。この場合も、サイトの中をいくら改善しても結果は同じです。
ホームページを修正する内容は、ほぼ1つめに過ぎません。だから全部やっても解決しないことがあります。
確認する順番は3つめ、2つめ、1つめです。この順番だと無駄になりません。
検索だけで集客できる業種かどうかを先に見ます
3つめから確認します。
自分の業種が、検索から仕事につながる業種なのかどうか。ここが合っていないと、サイトの中身は関係ありません。
法人向けのビジネスなら、検索は今もだいたい有効です。
担当者は発注の前に何社かを比べて、専門性や実績を確認してから問い合わせます。この調べる過程でサイトが読まれるので、検索から仕事になります。
一方、一般消費者向けの店舗は事情が違います。
写真やリール、地図アプリの口コミのように、短い時間で分かる情報のほうが選ばれます。飲食店や美容室が検索対策だけをやっても、来店にはつながりにくい。この場合はSNSや広告や地図アプリを使う必要があります。
ここを間違えると、空回りします。やっていることは正しいのに、うまくいかないという状態です。
同じ失敗は他の方法でも起きます。
同じ失敗の形は他の手段でも起きます。法人向けの商売をSNSだけでやろうとする話は法人営業をSNSだけでやろうとするに、店舗の集客をブログだけでやろうとする話は店舗集客をブログだけでやろうとするに書きました。どちらも1つの手段だけで取ろうとして止まる形です。
なお、どの手段を選ぶかという話はここでは扱いません。この記事はサイトの中が本題なので、手段の選び方は別で書きます。
ビジネス全体に問題がある場合は、サイトを直しても変わりません
2つめに行きます。
検索から仕事になる業種だと確認できた。それでも問い合わせが来ない。このとき次に見るのは、サイトではなくビジネスのほうです。
商品やサービスの中身が弱い場合、サイトを改善しても状況が悪くなることがあります。
売れていない理由が商品だったのにサイトを改善しても効果なし、ということになっていないか確認してください。
価格の付け方がずれている場合も同じです。市場の相場から大きく外れていると、サイトの出来とは関係なく問い合わせが減ります。
誰に売るかが決まっていない場合も止まります。全員に向けた文章は、誰にも刺さりません。
この3つはサイトの外側の問題です。先に片付けないと、サイトを直した効果が見えません。
ホームページに載っていないものを確認します
ここからが本題です。検索で取れる業種で、ビジネス側にも問題がない。それなのに問い合わせが来ない場合、ホームページに載っていないものがあります。
よく抜けているものを挙げます。
商品が掲載されていない
意外に多いのがこれです。会社の紹介と事業内容は書いてあるのに、何をいくらで売っているのかが分からない。
読んだ人は「たぶんこういうことをやっている会社だろう」と推測します。推測が必要な状態では問い合わせません。自分の困りごとに対応しているかどうかが分からないからです。
扱っている商品やサービスは、1つずつページにします。まとめて1ページに並べるより、1商品1ページのほうが伝わります。ページの組み立て方は大阪のホームページ集客セミナー講座で扱っています。
価格が掲載されていない
次に多いのがこれです。金額が書かれていないと、予算に合うかどうかが判断できません。
載せるかどうかは目的と競合との価格差で決まるので、全部を書く必要はありません。下限だけ、幅だけ、事例の実額だけ、という形でも進みます。判断の仕方はホームページに料金を載せるべきかに書きました。
何も書かないという状態だけは避けてください。問い合わせの前に消える人が出ます。
プロフィールや会社概要が充実していない
誰がやっているのかが分からないサイトには、問い合わせが来ません。
住所と電話番号と設立年だけ、というパターンが多いです。それでは判断材料になりません。代表者の経歴、どういう考えで仕事をしているか、どんな相手を得意にしているか。この3つを書くと変わります。
法人を相手にしている場合はさらに重要です。発注の前に稟議や与信の確認が入るので、会社の情報が薄いと話が進みません。この構造は法人営業したいのにホームページを作らないに詳しく書いています。
実績や事例が掲載されていない
これがないと厳しいです。
実績は、読んだ人が「自分と同じような相手を扱っているか」を判断する材料になります。これがないと、問い合わせてみるまで分かりません。その手間を惜しんで離れます。
書き方は数より具体性です。「取引実績200社」より、「従業員15名の製造業で、こういう状況から、こういう結果になった」という1件のほうが効きます。
お客さんの声が出せない場合は事例と動画で補います
業種によっては、お客さんの声を載せられません。守秘義務がある場合、相手の名前を出せない場合。
その場合は事例と動画で補ってください。
事例は、相手を特定できない形に整えれば出せます。業種と規模と状況を書いて、名前を出さない。これだけでも判断材料になります。
動画も効きます。自分が話している動画を1本置くだけで、人柄が伝わります。文章より伝わるので、お客さまの声を載せられない業種では代わりになります。
商品の説明に必要なのは、規格ではなくベネフィットです
載せるものの中身について、1つだけ深く書きます。
商品のページに何を書くか?という話です。
多くのホームページは、仕様だけが書かれています。サイズ、素材、対応範囲、作業日数、プランの内容。
これはプロダクトコーン理論という考え方でいう規格の部分です。商品を3つの層で見る考え方で、一番外側が規格、その内側がベネフィットになります。
規格は必要ですが、それだけでは問い合わせになりません。読んだ人が、自分がどうなるのかを想像できないからです。
ベネフィットというのは、お客さんが得られる結果のことです。この商品を買うと、自分の何が変わるのか。そこを文章で書く必要があります。
例で見ます。
「対応時間は平日9時から18時」は規格です。これを「急な依頼でも、当日中に折り返しをしますので、依頼が可能です」と書くとベネフィットになります。同じ事実ですが、読んだ人が自分の状況に当てはめられます。
規格だけが並んだページは、比較のための資料になります。ベネフィットが書かれていると、相談する理由になりやすいです。
ここで注意が1つあります。
良さを強く書けば売れるという話ではありません。そのベネフィットがお客さんに必要とされていなければ、効きません。
10年もつ品質を打ち出しても、3年で買い替える前提の相手には刺さらない。だから書く前に、買ってくれた人が何を決め手にしたかを聞くのがベターです。
問い合わせしやすい内容になっているか
最後に、載せる内容とは別の話をします。
問い合わせの手前で止まる理由は3つです。金額が高そうで怖い、聞くのが気まずい、相談したら断りにくくなりそう。
この3つを解決する文章を書きましょう。
相談が無料かどうかを書く。無料と書かれていないと、相談そのものに費用がかかると思われます。
無理におすすめしないと書く。売り込まれるかもしれないという不安が、問い合わせを妨げます。
断ってよいと書く。「お見積り後にお断りいただいて構いません」の一行で、心理的な負担が下がります。
どれも制作費はかかりません。文章を足すだけです。
確認する順番
まとめます。上から順にごらんください。
1つ、自分の業種が検索から仕事になる業種か?を確認する。検索されない業種なら、ホームページ集客ではなく他の方法を考える。
2つ、商品の中身と価格とターゲットに問題がないかを確認する。ここが原因なら、ホームページを直しても変わらない。
3つ、ホームページに商品、価格、会社概要(プロフィール)、実績の4つが載っているかを確認する。
4つ、商品のページに規格だけでなくベネフィットが書かれているかを確認する。
5つ、相談が無料であること、売り込まないこと、断ってよいことが書かれているかを確認する。
この順番で確認しますと、直す場所が絞れます。全部やる必要はありません。
よくある質問
問い合わせが来ないというご相談で、実際に聞かれることをまとめます。
Q: アクセスはあるのに問い合わせが来ません。どこを見ますか?
A: サイトの中です。載っていないものを探してください。商品、価格、プロフィール、実績の4つから見ると早いです。アクセスがあるというのは、ある程度合っている証拠なので、ある程度飛ばして構いません。
Q: アクセスがほとんどありません。サイトを直すべきですか?
A: 先に検索される業種か?考えてください。アクセスがない状態でサイトの中を直しても、見る人がいないので結果が出ません。検索から来る業種なのか、SNSや広告が必要な業種なのか。ここを確認するほうが先です。
Q: 実績がまだありません。何を載せますか?
A: 自分が過去にやってきた仕事を書いてください。
独立前の経験でも構いません。それもない場合は、無料や低価格で数件引き受けて、その事例を載せるところから始めます。実績がないまま文章だけ書いても、問い合わせは来ません。
Q: 事例を載せたいのですが、お客さんの許可が取れません。
A: 相手を特定できない形にして掲載してみてはどうでしょうか。
会社名を出さず、業種と規模と状況だけ書きます。「大阪市内の従業員20名の建設会社」という書き方なら、許可を取らずに出せる場合が多いです。心配なら一度相手に見せて確認するのはどうでしょうか。
Q: ベネフィットを書こうとすると、宣伝っぽくなります。
A: 買ってくれた人が実際に言った言葉を使ってください。
何が決め手だったかを5人に聞くと、自分が強みだと思っていた部分とずれていることが多いです。相手が言った言葉を書くと、宣伝っぽさが消えます。
Q: ページを増やしたほうがいいですか?
A: ページ数ではなく中身です。商品が複数あるなら1商品1ページにしてください。まとめて1ページに並べると、検索でも拾われにくく、読んだ人も自分に関係のある部分を見つけられません。
Q: 直したのに問い合わせが増えません。
A: どこを直したかで変わります。
ホームページの中を直したのに増えないなら、原因が外側にあります。検索されにくい業種や、商品と価格に問題がないか。これらを見てください。ホームページ自体に原因はなかった、ということが分かるのも収穫のひとつです。
まとめ
問い合わせが来ないとき、やってはいけないのはホームページの中だけを疑うことです。
AIに来たり、ネットを調べて出てくる原因のほとんどは、ホームページの中身の話です。だからそれらを読んだ人は、導線を直し、文章を直し、デザインを直します。原因が外側にあった場合、この作業は全部無駄になってしまいます。
見る順番は外側からです。検索から来る業種か。商品と価格に問題はないか。この2つを確認してから、ホームページを改善してください。
ホームページが原因だった場合は、載っていないものを足すだけです。
商品、価格、プロフィール、実績。この4つが揃っていないホームページは珍しくありません。デザインを変えるより、この4つを追加するほうが効果的です。
商品のページには、仕様だけでなく、お客さんが得られる結果を書いてください。規格が並んだページは比較の資料になり、ベネフィットが書かれたページは相談の理由になります。
最後に、この記事は「ホームページを直しても解決しない場合がある」と書きましたが、「ホームページを直さなくていい」とは書いていません。
外側に原因がなければ、原因はホームページにあります。順番を守って、自社の場合はどこなのか?を決めてから作業するようにしましょう。
