
「お客様に寄り添ったサービスを提供します」
「高品質な商品を低価格で」
「充実したサポートで安心です」
あなたのWebサイトやチラシに、こんな言葉が並んでいませんか?
もしそうだとしたら、お客様はあなたの文章を読んだ瞬間に「どこかで見たな」と感じ、次の瞬間には内容を忘れています。
コピーして貼り付けたような定型文だらけのセールスコピーは、読者の心に刺さりません。
「なんか良いこと言ってるけど、結局中身がないな」と思われて終わりです。
お客様が心を動かし、財布を開くのは、「あなたの言葉」に触れたときだけです。
他の誰かが書いたような借り物の言葉は、あなたのビジネスを透明人間にし、誰からも選ばれない存在にしてしまいます。
今回は、定型文ばかりでセールスライティングをしてはいけない理由や対応策についてご紹介します。
「借り物の言葉」とは何か?
「借り物の言葉」とは、誰でも使えるような、具体性のない・個性のないフレーズのことです。ひな型、テンプレートとも呼ばれることがあります。
どの業界、どの会社でも使えるため、非常に便利ですが、同時に「何も言っていない」のと同じです。
借り物の言葉・典型リスト
- 「お客様の笑顔のために」
- 「高品質・低価格」
- 「丁寧な対応を心がけています」
- 「お客様に寄り添ったサービス」
- 「充実したアフターサポート」
- 「誠実をモットーに」
- 「業界トップクラスの技術力」
- 「安心・安全・信頼」
なぜこれらが「借り物」なのでしょうか?
競合他社のサイトを見てみてください。まったく同じ言葉が並んでいるはずです。
つまり、これらの言葉は誰のものでもなく、業界全体の「共有財産」になってしまっているのです。
これは、全員が同じ顔のお面をかぶり、同じユニフォームを着て「私を選んでください!」と叫んでいるようなものです。
そこに個性はなく、お客様は誰を選べばいいか分からなくなります。
定型文ばかり使うと損する5つの理由
「無難だから」「みんな使っているから」という理由で定型文を使うと、ビジネスに深刻なダメージを与えます。
1、記憶に残らない
脳は「ありきたりな情報」を重要ではないと判断し、スルーします。
「お客様第一」と書いてあっても、お客様の記憶には1ミリも残りません。
2、信頼されない
「高品質です!」と自分で言うのは簡単です。
しかし証拠がなければ、「口だけでしょ?」と疑われます。
本当にそうなの?と疑われます。言葉が軽いほど、信頼は遠のきます。
3、差別化できない
A社も「丁寧」、B社も「丁寧」、あなたも「丁寧」。
これではお客様にとって、あなたの会社は競合他社と全く同じに見えます。結果、価格競争に巻き込まれます。
4、お客様が「自分ごと」に感じない
「すべてのお客様に」という言葉は、「私に」というメッセージではありません。
抽象的すぎる言葉は、誰の心にも響かないのです。
5、検索エンジンにも評価されない
Googleは「オリジナリティ」を評価します。
どこにでもある定型文の羅列は、SEO的にも「価値の薄いコンテンツ」と見なされ、検索順位が上がりません。
よくある定型文ワードの一覧
これらを使っているなら、今すぐ具体的な言葉に書き換えたほうが良い場合があります。
| 定型文フレーズ | なぜ定型文? | お客様の本音 | OK言い換え(具体的) |
|---|---|---|---|
| 「お客様に寄り添った サービス」 | 抽象的、全社が使う | 「で、具体的には何?」 | 「初回ヒアリングで90分かけてお悩みをお聞きします」 |
| 「高品質・低価格」 | 根拠がない | 「全員言ってる」 | 「業界平均より30%安く、施工実績は300件以上」 |
| 「充実した アフターサポート」 | 中身が不明 | 「どう充実してるの?」 | 「施工後1年間、月1回の点検を無料で実施」 |
| 「誠実をモットーに」 | 誰でも言える | 「嘘くさい」 | 「不都合な事実もお客様に正直にお伝えします(事例:○○)」 |
| 「業界トップクラスの 技術力」 | 証拠なし | 「どこがトップ?」 | 「2024年○○協会の技術大会で入賞」 |
| 「安心・安全・信頼」 | 三点セット定型文 | 「全社同じ」 | 「全製品に第三者機関の検査証明書付き」 |
| 「丁寧な対応を 心がけています」 | 全社が言う | 「当たり前では?」 | 「お問い合わせには2時間以内に返信しています」 |
| 「地域密着で お客様をサポート」 | 意味が広すぎる | 「だから何?」 | 「大阪市内限定で、最短翌日に伺います」 |
セールスライティングには、上記のように言い換えのやり方がベターな場合が多いですが、ホームページ運用については、実績のクオリティを上げることで信頼性をアップさせ、定型文でも信用してもらうというやり方もあります。それらについてこちらのページで解説しています。
借り物の言葉が生まれる3つの原因
なぜ、私たちはつい定型文を使ってしまうのでしょうか。
- 自分の強みが言語化できていない
「うちの強みって何だろう?」と改めて聞かれると答えられないため、とりあえず聞こえの良い言葉でお茶を濁してしまいます。 - 競合サイトを参考にしすぎている
ライバルのサイトを見て「あ、こういう風に書けばいいのか」と真似をすると、自動的に借り物の言葉になります。 - 「無難にまとめよう」という心理
尖ったことを言って失敗するのを恐れ、当たり障りのない表現に逃げてしまいます。
しかし、借り物の言葉は「考えることを放棄した結果」でしかありません。
自分だけの言葉の見つけ方
定型文を脱出し、血の通った言葉を生み出すためのステップです。
- 「なぜこの仕事をしているのか」を深掘りする
Why?Why?Why?と3回自問してください。そこにあなたの原体験があります。 - お客様から「実際に言われた言葉」を書き出す
感謝の言葉、感想、レビューの中に、最高のコピーが隠れています。「丁寧ですね」ではなく「夜遅くなのに返信くれて助かった」と言われているはずです。 - 「うちだけがやっていること」を3つ書く
規模・方法・こだわり・制限・使う素材など、具体的な事実をリストアップします。 - 抽象的な言葉を「数字・固有名詞・エピソード」で置き換える
これが最も重要です。「たくさん」ではなく「120個」、「早く」ではなく「30分以内」です。 - 「ライバルのサイトに同じ言葉があったら書き換える」ルールを設ける
同じフレーズを見つけたら、それはNGワードです。意地でも違う表現を探します。
抽象→具体の書き換えトレーニング
具体的な言葉に変換する練習をしてみましょう。
| 抽象的な定型文 | 具体化のポイント | 具体的な言葉の例 |
|---|---|---|
| 「丁寧な対応」 | 何を?どのように? どれだけ? | 「ご相談から3営業日以内に、担当者が直接ご連絡します」 |
| 「高品質」 | 何が?どう証明? | 「原材料は国産○○のみ使用。産地証明書を全ロットで保管」 |
| 「お客様の 笑顔のために」 | 具体的に何をする? | 「完工後1か月・6か月・1年のタイミングでご連絡し、不具合がないかを確認します」 |
| 「地域No.1」 | どの分野? どう証明? | 「○○市の屋根工事件数 年間150件(地域シェア約32%)」 |
| 「安心の実績」 | 数字は?期間は? | 「創業18年・施工件数1,200件・リピート率74%」 |
| 「幅広い対応が可能」 | 具体的に 何ができる? | 「戸建て・マンション・店舗・倉庫、すべての規模に対応可能」 |
チェックリスト
公開する前に、あなたの文章が「借り物」になっていないか確認してください。
- □ この文章は、競合他社のサイトにも書いてありそうか?(あったら書き換え)
- □ 数字・固有名詞・具体的なエピソードが入っているか?
- □ 「なぜうちなのか」が一文で言えるか?
- □ お客様から実際にもらった言葉を使っているか?
- □ 読んだお客様が「これ、私のことだ」と思えるか?
- □ 「誰でも使えるフレーズ」を0個にできているか?
今日やること
定型文はコピー&ペーストで作れます。
でも、お客様の心はコピー&ペーストでは動きません。
あなたのビジネスには、あなただけの「物語・数字・経験・こだわり」があるはずです。
それを見つけ出し、自分の言葉で語ることこそが、最強の差別化であり、最大の武器になります。
今日やるべきこと
- 自社のLP・サイトを開いて、「これ競合も言ってそう」な文章を5つ見つけてください。
- それぞれに「具体的な数字・固有名詞・エピソード」を追加して書き換えてください。
- 「お客様に寄り添う」という言葉は、今日から一生使わないでください。(具体的なアクションで代替してください)
「借り物の言葉」を捨て、「自分の言葉」で語り始めましょう。
そこから、本当の信頼関係が始まります。
