
今回は、ChatGPTを使って議事録作成を完全に効率化する方法を、実践的なプロンプト付きで詳しく解説していきます!
ChatGPTで議事録を作る基本的な流れ
まず最初に、全体像を把握しておきましょう。ChatGPTでの議事録作成は以下の4ステップで進めます。
ChatGPT議事録作成の4ステップ

- 会議の録音・録画
- 音声データの文字起こし
- ChatGPTによる整形・要約
- 最終調整と共有
重要なポイントは、ChatGPTは音声を直接処理できないため、必ず文字起こし作業が必要になることです。でも、この工程を効率化すれば、従来の10倍速で議事録が完成します!
音声データの文字起こし方法
ChatGPTは音声を直接処理できないので、まず文字起こしが必要です。効率的な方法を3つご紹介。
1. 無料ツールを活用
Google ドキュメント音声入力
- Chromeブラウザで利用可能
- リアルタイムでの文字起こし(録音はできない)
- 精度は約80-90%(個人の主観です)
手順:
- Googleドキュメントを開く
- 「ツール」→「音声入力」
- マイクボタンをクリックして録音開始
Zoomを使う

文字起こしアイコンをクリックします(眠そうな顔ごめんなさい)

ミーティングの言語設定を日本語にします。

右に文字起こしウィンドウが表示されて、喋った言葉が表示されていきます。喋り終わったら、下の文字起こしを保存ボタンをクリックして保存してください(保存ボタンを押さないと保存されません)

終わったら、記録フォルダにテキストで文字起こしデータが保存されています。
Zoomで文字起こしするときのメリット
- 高精度な日本語音声認識
- オンラインのZoomでのやり取りに特化
- 無料プランでも十分使用可能
2. 議事録の専門ツールで効率化
一部の文字起こしツール比較
Nottaか、AI議事録取れる君が使いやすいです。
3. 有料の文字起こしツールを使う
文字起こしだけしてくれるツールは、文字起こしさんです。コスパはNottaくらいの価格です。文字起こしだけで月1,000円くらいです。
【コピペ可】実践的な議事録作成プロンプト集
基本の議事録作成プロンプト
まずは、どんな会議でも使える基本のテンプレートから:
# 議事録作成の専門家として以下の会議内容を整理してください
## 入力データ:
"""
【ここに文字起こしテキストを貼り付け】
"""
## 出力形式:
- **会議名**:[会議タイトル]
- **日時**:[開催日時]
- **参加者**:[参加者一覧]
- **議題**:[主な議題]
### 決定事項
- [決定事項1]
- [決定事項2]
### 課題・懸念事項
- [課題1]
- [課題2]
### アクション項目(TODO)
| 項目 | 担当者 | 期限 |
|------|--------|------|
| [具体的なタスク] | [担当者名] | [期限] |
### 次回までの宿題
- [宿題項目1]
- [宿題項目2]
## 条件:
- 口語表現は文語調に変換
- 重要度の高い発言を優先
- 5W1Hを明確に
- 簡潔で読みやすくまとめる
目的別プロンプト集
営業会議用プロンプト:
# 営業会議の議事録として以下を重点的にまとめてください
重点項目:
- 売上数字・KPI実績
- 課題と改善施策
- 顧客情報・商談状況
- 次月の営業戦略
出力形式は営業チーム向けに最適化し、数字は必ず明記してください。
企画会議用プロンプト:
# 企画会議の議事録として創造性と実行可能性を重視してまとめてください
重点項目:
- 新しいアイデア・提案内容
- 企画の実現可能性
- 予算・スケジュール
- 役割分担と責任者
ブレインストーミングの内容も整理して含めてください。
定例会議用プロンプト:
# 定例会議として前回からの進捗と課題を中心にまとめてください
重点項目:
- 前回会議からの進捗状況
- 新たに発生した課題
- スケジュールの変更点
- メンバー間の連絡事項
継続性を重視し、前回議事録との関連性も示してください。
議事録の品質を劇的に向上させる5つのコツ
1. 事前準備で精度アップ
録音環境の最適化:
- 雑音の少ない会議室を選択
- 参加者全員がマイクに近い位置
- 録音テストを必ず実施
議題の事前共有:
# 会議前にChatGPTに投げておくプロンプト
明日の企画会議で以下の議題について話し合います。
議事録作成時に重要なポイントを教えてください。
議題:
1. 新商品のマーケティング戦略
2. 予算配分の検討
3. スケジュール調整
2. リアルタイム要約の活用
会議中にもChatGPTを活用できます。
# 会議途中での要約プロンプト
現在進行中の会議で以下の発言がありました。
ここまでの要点を3つに絞ってまとめてください。
発言内容:
[会議前半の主要発言を貼り付け]
3. 参加者の発言を区別して整理
# 発言者別整理プロンプト
以下の会議記録で、各参加者の主要な発言と立場を整理してください。
出力形式:
**田中部長**:[主な発言・意見]
**佐藤課長**:[主な発言・意見]
**山田主任**:[主な発言・意見]
特に対立意見や合意点は明確に示してください。
4. 専門用語の統一
業界や部署特有の用語は事前に定義しておきます:
# 用語統一プロンプト
以下の専門用語を使用する議事録を作成してください。
用語定義:
- KPI = Key Performance Indicator(重要業績評価指標)
- CTR = Click Through Rate(クリック率)
- CPA = Cost Per Acquisition(顧客獲得単価)
文字起こしテキスト内の略語は正式名称も併記してください。
5. アクションアイテムの明確化
最も重要なのは「誰が何をいつまでにやるか」です:
# アクション抽出専用プロンプト
以下の会議内容から、具体的なアクションアイテムのみを抽出してください。
出力形式:
## 緊急度:高
- 【期限:○月○日】[具体的なタスク] - 担当:[氏名]
## 緊急度:中
- 【期限:○月○日】[具体的なタスク] - 担当:[氏名]
曖昧な表現は具体的な行動に変換してください。
よくある問題と解決方法
問題1:文字起こしの精度が悪い
解決策:
- マイクの品質向上
- 発言者の明確化(「田中です」など名乗ってもらう)
- 専門用語は事前に文字起こしツールに登録
問題2:ChatGPTが重要な情報を見落とす
改善プロンプト:
# 見落とし防止プロンプト
以下の会議記録を2回読み直し、見落としがちな以下の要素も必ず含めてください:
チェック項目:
- 数字・データ(売上、予算、期限など)
- 固有名詞(人名、会社名、商品名)
- 次回会議の予定
- 保留・継続検討事項
最終確認として、重要度の高い発言Top3も教えてください。
問題3:議事録が長すぎる
簡潔化プロンプト:
# 簡潔版作成プロンプト
上記の議事録を簡潔1ページにまとめてください。
条件:
- A4用紙1枚以内
- 決定事項とアクションのみに絞る
- 箇条書き形式
- 忙しい役員が2分で読めるレベル
ChatGPT活用時の注意点とセキュリティ対策
機密情報の取り扱い
絶対にChatGPTに入力してはいけない情報
- 個人情報(顧客リスト、従業員情報)
- 機密戦略(M&A、新規事業計画)
- 財務情報(未公開の決算数値)
- 技術情報(特許、ノウハウ)
安全な活用方法
- 固有名詞をマスキング(「A社」「B部長」など)
- 具体的な数値を削除または変更
- ChatGPTの学習オフ設定を有効化
学習データ化を防ぐ設定
# セキュリティ重視プロンプト
以下の内容は機密情報のため、学習データとして使用しないでください。
また、固有名詞は仮名に置き換えて処理してください。
会議内容:
[マスキング済みテキスト]
効率化ツールとの連携術
Google Workspace連携
手順:
- Google Meetで会議録画
- 自動文字起こし機能を有効化
- Googleドキュメントに転記
- ChatGPTで整形
- Google DriveやSlackで共有
Microsoft 365連携
Teams活用法:
- Teams会議で自動記録
- Stream経由で文字起こし取得
- ChatGPTで議事録化
- SharePointで共有
業界別カスタマイズ例
IT・Web業界
# IT会議特化プロンプト
開発会議の議事録として以下の観点で整理:
技術仕様:
- 使用技術・フレームワーク
- アーキテクチャ決定事項
プロジェクト管理:
- スプリント計画
- リリーススケジュール
- バグ・課題管理
開発チーム向けに技術的な議論も詳細に記録してください。
営業・マーケティング
# 営業会議特化プロンプト
営業会議として以下のKPIと戦略を重点的に記録:
数値実績:
- 売上実績 vs 目標
- 案件進捗状況
- 顧客満足度指標
戦略・施策:
- 新規開拓手法
- 既存顧客フォロー
- マーケティング連携
次のアクションプランを具体的な数値目標付きで示してください。
製造業
# 製造業会議特化プロンプト
生産会議として品質・コスト・納期(QCD)を重視して記録:
生産実績:
- 生産量・稼働率
- 品質指標(不良率など)
- コスト実績
改善活動:
- カイゼン提案
- 設備保全状況
- 安全管理事項
現場目線での実践的なアクションプランを整理してください。
議事録テンプレート集
シンプル版(日常会議向け)
# 【会議名】議事録
**日時**:2024年○月○日(○) ○○:○○-○○:○○
**場所**:[会議室名/オンライン]
**参加者**:[参加者名]
## 決定事項
1. [決定事項1]
2. [決定事項2]
## TODO
- [タスク] - [担当者] - [期限]
## 次回会議
**日程**:○月○日(○) ○○:○○-
**議題**:[次回の主要議題]
詳細版(重要会議向け)
# 【会議名】議事録
## 会議概要
- **日時**:2024年○月○日(○) ○○:○○-○○:○○
- **場所**:[会議室名]
- **司会**:[司会者名]
- **書記**:[書記名]
- **参加者**:[参加者一覧]
- **欠席者**:[欠席者一覧]
## 議事内容
### 1. 前回議事録確認
- [前回の決定事項の進捗]
### 2. [議題1]
**背景・目的**:
[議題の背景説明]
**主な議論**:
- [発言者A]:[主要発言]
- [発言者B]:[主要発言]
**決定事項**:
[具体的な決定内容]
**懸念・課題**:
[残された課題や懸念]
### 3. [議題2]
[同様の形式で記録]
## アクションアイテム
| No | 内容 | 担当者 | 期限 | 優先度 |
|----|------|--------|------|--------|
| 1 | [具体的なタスク] | [担当者] | [○/○] | 高 |
| 2 | [具体的なタスク] | [担当者] | [○/○] | 中 |
## 次回会議予定
- **日程**:○月○日(○) ○○:○○-○○:○○
- **場所**:[予定場所]
- **主要議題**:[次回の重要議題]
## 備考・補足事項
[その他の重要な情報や連絡事項]
ChatGPTで議事録作成を10倍効率化する
今回紹介した方法を実践すれば、従来2-3時間かかっていた議事録作成が15-20分で完了します。特に重要なポイントをまとめます。
効率化のキーポイント
- 適切な文字起こしツールの選択(ZoomやGoogle Meetなど)
- 目的別プロンプトの活用(コピペ利用可)
- 事前準備とリアルタイム活用(レコーダーの用意や話者登録)
- セキュリティ対策の徹底
今すぐ実践すべきアクション
- 基本プロンプトを保存
- 文字起こしツールのアカウント作成
- ChatGPTの学習オフ設定確認
- 次回会議で実際にテスト
議事録作成の自動化は、単なる時短だけでなく「会議の質向上」にもつながります。参加者が議事録を気にせず議論に集中できるようになるからです。
これからの時代、こうしたAI活用スキルが業務効率を大きく左右します。ぜひ今日から実践してみてくださいね!