
治療院を経営していて、
「患者さんが安定して来院してくれない」
「立地が悪くて集客に苦労している」
と悩んでいませんか?
実は、治療院の集客は立地によって最適な戦略が180度変わるのです。
1階の路面店と2階以上の「空中店舗」、商店街と車道沿い、住宅エリアでは、使える集客手法も効果も全く異なります。
さらに、競合の治療院に患者を奪われないためには、毎日通いたくなる仕組み作りが必須です。
この記事では、立地別の効果的な集客戦略と、地域密着型の治療院の集客方法をお伝えします。
治療院集客の基本原則
治療院の集客において一番大事なのが立地です。立地によって打つべき集客方法が変わります。立地によって大半が決まります。
立地が悪いお店が絶対集客できないというわけではなく、立地によって集客方法が変わるし、顧客層も変わるということです。
まずは、治療院の集客をおこなう際の基本的なことについてまとめたいと思います。
立地によって集客方法を変えよう
立地の違いによる集客への影響
- 1階 vs 2階以上:集客方法が変わる
- 人通りの多さ:看板をどこまで設置すべきか?が変わる
- 商圏の特性:ターゲット層と最適なアプローチ方法が決まる
たとえば、1階なら看板集客が効果的です、2階以上だと看板は出せるところが限られていますし、費用も割高になります。1階なら店前はほぼ無料で出すことができます。その代わり、1階のほうが家賃は大体高くなります。
人通りの多い商店街などは、看板を設置し、のぼりを立てて、店前でビラ配りをするだけである程度集客が見込めます。ビラはクーポンなどを配布します。
人通りの少ないエリアなら、看板に力を入れずに、その費用を別のところに注ぎます。たとえば、ネット広告費だったり、駅前の広告看板だったりします。
この立地特性を理解せずに集客施策を打っても、時間とお金を無駄にするだけです。
立地別の分類と基本戦略
ここでは、立地別の基本戦略をさらに整理してみます。
1階路面店の場合
強み:看板効果・通りがかり集客が期待できる
弱み:家賃が高い・競合に気づかれやすい
基本戦略:看板とSNSのミックス戦略
2階以上(空中店舗)の場合
強み:家賃が安い・落ち着いた環境
弱み:認知されにくい・看板効果が薄い
基本戦略:ネット集客とイベント集客に注力
人通りの少ないエリアの場合
強み:競合が少ない・地域密着しやすい
弱み:自然流入が期待できない
基本戦略:地域コミュニティとネット集客の組み合わせ
立地別の集客戦略を解説する
ここでは、立地別の集客戦略を解説します。
1階路面店(商店街・車道沿い)の集客戦略
看板戦略の最大化
効果的な看板設置のポイント:
- A型看板の活用
- 施術内容と料金を明記
- 「初回限定」などの特典表示
- 天候や時間帯に応じた内容変更
- 店舗ファサードの最適化
- 治療院とわかる明確な表示
- 営業時間の見やすい掲示
- 清潔感のある外観維持
- 立て看板の戦略的配置
- 人の動線を考慮した設置
- 症状別メニューの訴求
- QRコードでSNS連携
SNSとの連携効果
看板で認知した患者さんの多くが、来院前にSNSやホームページをチェックします。
- Instagram:施術風景・ビフォーアフター
- LINE公式アカウント:予約システム・クーポン配信
- Googleビジネスプロフィール:口コミ・営業時間確認
2階以上(空中店舗)の集客戦略
ネット集客への集中投資
看板効果が薄い空中店舗では、ネット集客が生命線になります。
優先すべきネット集客施策:
- Google広告・SNS広告の活用
- 地域限定のターゲティング
- 症状別キーワードでの露出
- ランディングページへの誘導
- SEO対策の徹底
- 「地域名+症状」での上位表示
- 患者の悩みに特化したコンテンツ作成
- Googleマイビジネスの最適化
- SNS運営の強化
- 定期的な投稿(週3回以上)
- ストーリーズでの日常発信
- フォロワーとの積極的な交流
特別な体験イベントの開催
オープン前・クローズ後の時間活用:
- 新メニューのモニターキャンペーン
- プレゼント企画(SNS連動)
- 少人数制の健康セミナー
これらの時間帯なら通常営業に影響せず、特別感のある企画を実施できます。
人通りの少ないエリアの集客戦略
地域コミュニティへの積極参加
自分主催のイベント企画:
- 健康講座・姿勢改善セミナー
- ストレッチ教室・ヨガクラス
- 季節イベント(花見・忘年会など)
地域イベントへの参加:
- 商工会・自治会活動への参加
- 地域のお祭り・フェスティバルでの出展
- 学校・保育園での健康チェック
院内イベントでファン作り
定期開催推奨イベント:
- クリスマスパーティー:患者さん同士の交流促進
- 鍋パーティー:冬の温かい交流
- 忘年会・新年会:1年の感謝を伝える
- お花見会:春の季節イベント
これらのイベントは患者さん同士のコミュニティ形成にも役立ち、紹介につながりやすくなります。
毎日通いたくなる治療院作りの秘訣
地域密着型の治療院集客の方程式
- 毎日通えるメニュー → 高い来院頻度 → 安定した売上
- 週2回以上の来院 → 効果実感 → 口コミ増加 → 新規獲得
従来の「痛い時だけ通う」モデルでは、以下の問題があります。
- 収入が不安定:患者の症状次第で売上が左右される
- 競合に奪われやすい:差別化が困難
- 回転率が悪い:施術時間が長く、1日の患者数に限界
毎日通える仕組みの具体的メニュー
手技と機械の効率的な組み合わせ
推奨メニュー構成
- 手技マッサージ:15分コース(毎日OK)
- 機械による慰安:15分コース(毎日OK)
- ストレッチ・運動指導:10分コース(毎日OK)
この組み合わせにより、40分で3人の患者を対応でき、効率的な院内運営が可能になります。
女性向けメニューの充実
毎日通いたくなる女性向けサービス
- ダイエットプログラム
- 耳つぼダイエット
- 骨盤矯正ダイエット
- 食事指導付きプログラム
- 美容・健康メニュー
- 小顔矯正・リフトアップ
- 姿勢改善・猫背矯正
- むくみ改善・リンパマッサージ
- 運動・フィットネス
- ヨガクラス(少人数制)
- ストレッチ教室
- 体幹トレーニング指導
漢方薬・健康食品の販売
継続的な収益源の確保
- 体質改善漢方薬の提案
- サプリメント・健康食品
- 家庭用マッサージ機器
- セルフケア用品
これらの販売により、来院していない期間も収益を確保できます。
高級路線:経営者・OL特化型
高級マンション・オフィス街立地の場合
ターゲットを絞った高単価戦略
男性経営者向け
- 完全個室・プライベート空間
- 短時間集中施術(30分以内)
- 出張サービスの提供
- 高級感のある内装・接客
女性OL向け
- 美容特化メニュー
- 仕事帰り対応(20時以降営業)
- SNS映えする院内環境
- ファッション・美容情報の提供
マンション型治療院の集客戦略
ネット集客への特化
- Google広告・SNS広告の活用
- インフルエンサーマーケティング
- 高級感のあるブランディング
- 口コミマーケティングの強化
看板集客ができないマンション型では、ネット上でのブランド構築が最重要になります。
鍼灸治療の位置づけと注意点
鍼灸導入の判断基準
鍼灸をおすすめしない理由
- 技術習得の難易度が高い:効果を出すまでに時間がかかる
- 患者の心理的ハードルが高い:怖がる患者が多い
- 回転率の問題:施術時間が長くなりがち
鍼灸が有効な場合
- 既存患者からの強い要望がある
- 近隣に鍼灸院がない
- スタッフに鍼灸師資格者がいる
- 特定の症状に特化できる
代替メニューの提案
鍼灸の代わりに以下のメニューを検討
- 電気治療器の活用(低周波・干渉波)
- 温熱療法
- 超音波治療
- ストレッチポールを使った運動療法
これらのメニューは、患者の心理的ハードルが低く、回転率も向上させられます。
競合対策と差別化戦略
ライバル治療院に負けない独自性の確立
専門特化による差別化
効果的な専門特化の例
- 産後ケア専門院:産婦人科との連携
- スポーツ障害専門院:地域スポーツクラブとの提携
- 高齢者専門院:介護施設との連携
- 美容特化院:美容室・エステとの連携
サービスの独自性創出
他院にはない付加価値
- アフターケアの充実
- 自宅でできるセルフケア指導
- LINE での24時間相談対応
- 定期的なメンテナンス提案
- コミュニティの形成
- 患者同士の交流イベント
- 健康情報の定期配信
- 紹介制度の充実
- 利便性の向上
- 24時間ネット予約対応
- 駐車場完備
- 子連れ対応サービス
価格競争に巻き込まれない戦略
価値提案の明確化
- 施術効果の可視化(写真・数値化)
- アフターサポートの充実
- 通いやすさ・利便性の訴求
- 院長・スタッフの専門性アピール
パッケージ化による高単価実現
- 3ヶ月集中改善プログラム
- ダイエット+美容のセットメニュー
- 家族割・ペア割の設定
治療院集客トレンド
1. デジタル予約システムの普及
患者のニーズ変化
- 24時間いつでも予約したい
- LINEでの気軽な相談
- オンライン決済の利用
対応すべき点
- 予約システムの導入
- LINE公式アカウントの機能拡充
- キャッシュレス決済対応
2. 健康意識の高まり
予防医療への関心増加
- 定期的なメンテナンス需要
- 運動・食事指導へのニーズ
- セルフケア商品の人気
ビジネスチャンス
- 予防特化メニューの開発
- 健康商品の販売強化
- オンライン健康指導
3. 高齢化社会への対応
高齢者向けサービス需要
- 介護予防・転倒防止
- 認知症予防運動
- 在宅医療との連携
対策
- 高齢者専門メニューの開発
- 介護施設との提携
- 送迎サービスの検討
立地を活かした治療院経営の成功法則
治療院の集客成功は、立地特性を正しく理解し、それに合った戦略を実行することが最も重要です。
成功のための重要ポイント
- 立地に合わせた集客戦略の選択
- 1階路面店:看板+SNS戦略
- 2階以上:ネット集客+イベント戦略
- 人通り少ないエリア:地域密着+コミュニティ戦略
- 毎日通いたくなる仕組み作り
- 手技と機械の効率的な組み合わせ
- 女性向けメニューの充実
- 継続的な収益源の確保
- 地域密着型の徹底
- 院内イベントでのコミュニティ形成
- 地域活動への積極参加
- 顔見知りを増やす努力
- 差別化戦略の実行
- 専門特化による独自性確立
- 他院にない付加価値の提供
- ブランディングの徹底
最も大切なのは、自院の立地と強みを活かした独自の戦略を構築し、継続的に改善していくことです。一朝一夕では結果は出ませんが、正しい戦略で継続すれば、必ず地域で愛される治療院になれます。
患者さんが毎日通いたくなる、そして地域になくてはならない治療院を目指して、今日から一歩ずつ取り組んでいきましょう!