MENU

「ただ作るだけ」の販促は終わった。 | 中小企業診断士・山内敬介さんインタビュー 資金調達から伴走するプロモーション戦略

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。

広告宣伝や販促物の制作において、単に「安く綺麗に作る」だけの時代は終わりました。今回お話を伺ったのは、株式会社ピーエムリンクの代表であり、中小企業診断士の顔も持つ山内敬介さんです。

山内さんのキャリアは実にユニークです。日本のピザ業界の草分け的存在である父の背中を見て育ち、自身も広告代理店の責任者として現場の叩き上げで実績を積んできました。独立から23期、激変する広告業界の中で山内さんが守り続けているのは、父から受け継いだ「モノに付加価値をつける」という商いの本質です。

「ただの取次ぎや綺麗なだけのデザインにはしない」

そう語る山内さんは、診断士としての知見を活かし、補助金の申請支援から事業計画の策定、そして実売に繋がるプロモーションまでを一気通貫でサポートしています。なぜ山内さんの提案は、多くの中小企業経営者から「手放せないパートナー」として信頼されるのか。その歩みと、ビジネス哲学に迫ります。

目次

共通点と意外な経歴

つちや: 今日はよろしくお願いします。山内さんは昭和49年生まれ、僕は50年。学年だと僕の方が一つ下ですか。

山内: 51歳と53歳なんて、もうおっさんになったら一緒ですよ。でも、この年代が一番脂が乗ってる時期ですから、頑張っていかなダメですね。

つちや: 本当にそうですね。ところで、山内さんはどういう経緯で今のお仕事をされているんですか?

「独立の原点」は代理店経験

山内: 今の会社は、もう23期目になります。独立したのは20代後半か30歳くらいの時ですね。

大学が神奈川だったので、最初は東京の飲食店で働いたり、人材派遣の営業をしたりして。その後、父が大阪で食品関連の商社をやっていたので、数年手伝いながら「中小企業診断士」の資格を取ったんです。

つちや: 20代で診断士!なぜそんな難関資格を?

山内: 当時はフラフラしてたんで、「何か武器がないと俺、やばいぞ」という危機感があったんです。

その後、資格を持っていたことが縁で、関西の広告代理店を任されることになって。そこで多店舗展開する家電量販店のチラシや看板、新聞やラジオなどの媒体広告一式を一手に引き受ける仕事を3年ほど経験しました。

つちや: すごい、そこで今の代理店業務の経験を積まれたわけですね。

山内: でも、その会社の事情が少し変わって……。すでに関西支社として地元で様々なお客さんと取引していたこともあって、独立したのが始まりです。

父から受け継いだ「付加価値」のビジネス

つちや: お父様のお仕事は継がなかったんですか?

山内: 父は全国展開するピザのチェーンを立ち上げたような人間で、当時その業界では少し有名だったんです。本人しかできないものでした。

つちや: え!日本のピザ普及の立役者じゃないですか。

山内: そうなんです。父は多店舗展開や工場の立ち上げ・運営など様々なノウハウ提供をしながら自社の商材を導入してもらうような商売をしていました。関西だと「コンサル」という形のないものにお金を払うビジネスが成り立ちにくいので、モノに付加価値を乗せて売るスタイルですね。

結局、僕も形は違えど、販促物という「モノ」に、なんらかの価値を付加してお客様に提供していくことを常に意識してます。根底にあるものは父と同じかもしれません。

単につくるから「戦略的パートナー」へ

つちや: 創業当時と今では、仕事の内容も変わりましたか?

山内: 全然違いますね。昔はどこよりも安く販促品をつくることで仕事を取っていました。

例えば昔の宅配ピザ屋さんは、チラシが命でしたから。3店舗で100万枚以上刷るような時代もありました。でも今は、ネット注文が主流でチラシ自体を辞める店も多い。

つちや: 紙からデジタルへの移行ですね。

山内: はい。そこで、単なるツールの提供ではなく、コンセプト作りや、さらには公的制度の活用までトータルでサポートします。アナログからデジタルまで時代により媒体は様々でもBtoBの仕事ですから、当社のお客様のその先には必ず実際のユーザー様、お客様のお客様がいます。

単に目の前のクライアント満足だけでなく、お客様のお客様満足、価値とは何かということを常に追及しながら本質的なサポートを心がけ、提案しています。

つちや: 利便性を売る時代から、サポートする価値や専門性を売る時代になったわけですね。

診断士×プロモーションの強み

つちや: 補助金のサポートもされてるんですね。

山内: 「持続化補助金」などを活用して、資金調達から販促物の制作まで一貫して請け負います。事業計画を一緒に作る段階から入ると、お客さんも納得感を持ってツールを作れますし、効果も出やすいんです。

つちや: 事業計画まで作れる販促屋さんは、めちゃくちゃ強いですよ。

山内: 最近は申請や報告のルールもより複雑になっています。だからこそ、表面的な書類作成だけでなく、本当に実りのある「実行支援」が必要と感じますね。

これからの展望

つちや: 今後の目標はありますか?

山内: 「ツールを作る」だけの仕事は、やはり価格の勝負になり、そこを追求したビジネスモデルに流れていくでしょう。

だからこそ、私はもっと深いところ……「何を解決するために、このツールが必要なのか」という本質のところからしっかりお手伝いしていきたい。

既存のお客さんを大切にしながら、より専門性の高い「パートナー」として選ばれ続ける存在でありたいですね。

つちや: 山内さんの「付加価値」の正体がわかりました。本日は、どうもありがとうございました!

プロフィール

山内さん

山内 敬介(やまうち けいすけ)
株式会社ピーエムリンク 代表取締役 / 中小企業診断士

商売人の家庭に育つ。東京での飲食店勤務や人材派遣営業を経て、家業の食品商社を手伝う中で「形のない知識に価値を乗せる」重要性を痛感し、20代で中小企業診断士の資格を取得。

広告代理店の責任者として現場の叩き上げで実績を積み、30歳を目前に独立。「単に販促物をつくるではなく、経営に資するパートナーでありたい」という信念のもと、プロモーションに中小企業診断士としての戦略的な視点を融合させる独自のスタイルを確立。

現在は、販促物制作の枠を超え、補助金活用や事業計画の策定といった「資金調達」の段階からクライアントに深く伴走。23期目を迎える現在も、中小企業の「右腕」として、ハウスメーカーや飲食店など幅広い顧客から厚い信頼を寄せられている。また行政の経営相談窓口も担当し、公的支援制度の活用促進や、販路開拓、資金調達、創業支援など幅広く中小企業のサポートを行っている。

つちや たけし
1,000社以上の店舗集客と会社集客をサポートしてきたWebマーケティングプランナー。複数のYouTubeチャンネル運営経験を持ち、複数のSNSやサイトを運営、実践的なマーケティング戦略の立案・実行を得意とする。「理論より実践」をモットーに、現場で使える具体的なノウハウを提供している。
目次