
ブログは毎日書いたほうがいい、と言われます。更新が多いほうがSEOに強い、続けた人が勝つ、量が質に変わる。集客の勉強を始めると、だいたいどこかでこの話に当たります。
それで毎日書き始める人がいます。朝早く起きて書く、営業の合間に書く、夜に書く。1か月は続きます。3か月目くらいから苦しくなって、半年たったときに思います。
これ、意味があったのだろうか?
結論を先に書きます。たいていの場合、毎日執筆は余計に効率を悪くして、効果の出ないものになります。ただし条件が揃ったときには、毎日書くのが正解になるケースもあります。
何が正解か? 頻度ではありません。業種、使っているブログの種類、そして書いている内容です。この3つのどれかが合っていないと、毎日書いても結果は出ません。
「毎日書くべき」と思う理由
読者が毎日書こうとする理由は、だいたい次の3つです。
更新頻度が高いブログはGoogleに評価される、という話を読んだ。これが一番多い理由です。
ライバルが自分より記事数が多いので、追いつくには毎日書くしかないと思っている。
書く習慣をつけないと手が止まるので、毎日というルールにしておけば続く。
3つとも、気持ちとしてはよく分かります。
更新頻度の話は、昔の話が残ったものです。
検索エンジンが見ているのは、そのページが検索した人の疑問に答えているかどうかです。毎日更新していることそのものが、とても評価されるわけではありません。ニュースサイトのように情報の新しさが価値になるジャンルでは頻度が効きますが、ノウハウや業種の説明は半年前に書いた記事でも読まれます。
記事数の話は、数え方を間違えています。記事数で競うなら、人を雇って書いている会社には勝てません。そこは最初から勝負する場所ではありません。
小さい会社が取れるのは、相手が書いていない細かいワードです。本数ではなく、どのワードで書いたか?で決まります。
習慣の話だけは、半分合っています。手が止まる人にとってルールは有効です。ただルールの設定が「毎日」である必要はありません。週2本と決めるほうが、ラクなので、半年後に残っている可能性は高くなります。
毎日書くことで失っているもの
毎日ブログを書いていると、失っているものが2つあります。どちらも見えにくいので説明します。
1つは時間です。
1本に1時間半かかるとして、毎日なら月に45時間です。週2本なら月12時間ですから、差は33時間あります。
この33時間で何ができるかを考えてみてください。既存のお客さんに案内を出す、問い合わせへの返信を早くする、商品の説明を作り直す。どれも売上に直接つながります。
ブログの難しいところは、効果が出るまでに時間がかかる点です。時間がかかるものに月45時間を入れて、すぐ効くものを後回しにする。この配分が合っている業種は、そう多くありません。
もう1つはサイト全体の評価です。これが怖い。
毎日書こうとすると、書くことがなくなります。そこで内容の薄い記事が混ざり始めます。今日あったこと、食べたもの、思ったこと。本人は更新を続けているつもりですが、サイトの中に読まれない記事が積み上がっていきます。
この状態になったホームページやブログは、ゴミ屋敷に近い形になります。
中にはちゃんとした記事があっても、周りにくだらない記事が大量にあると埋もれます。検索した人が入ってきても、関連記事として出てくるのが薄い記事ばかりなら、読まずに戻ります。
つまり毎日書くことが、ブログやホームページを弱くする方向に働くことがあります。何も書かないより悪い状態になり得る、ということです。
とくに日記は効果ありません。日記を毎日書いても結果は出ません。これはブログの中でも例外なく言えます。日記を書くなら、SNSやNoteなどでやりましょう。
そもそもブログで集客できる業種かどうか
頻度の前に確かめることがあります。自分の業種が、ブログで集客できる業種なのかという点です。
業種によっては、ブログでほとんど集客できません。
法人向けの商売なら、ブログは今も効きます。担当者は発注の前に何社かを比べて、専門性や実績を確認してから問い合わせます。この調べる過程で記事が読まれるので、ブログが仕事につながります。
一般消費者向けの店舗は事情が違います。お店のブログや会社のブログを読む人が減りました。写真やリール、地図アプリの口コミのように、短い時間で分かる情報のほうが選ばれます。検索結果でAIの要約を読んで満足し、ブログやホームページまで来ない人も増えました。
飲食店や美容室が毎日ブログを書いても、来店にはつながりにくい。この場合は書く場所自体を変えたほうが早いです。業種とエリアによる違いは大阪でブログ集客を成功させる方法で詳しく分けています。
ここを確かめないまま頻度の話をしても意味がありません。集客につながらない場所で毎日書くのは、誰も通らない道に看板を立て続けるのと同じです。
アメブロ、note、ワードプレスで話が変わります
次に確かめるのは、どこに書いているかです。
ブログと一口に言っても、アメブロとnoteとワードプレスでは特性が違います。業種や集客の方法によって、どれが良いかも変わります。
ワードプレスは自分のホームページのことです。
書いた記事は自分の資産になり、積み上がるほどホームページ全体が強くなります。
検索から入ってきた人をそのまま商品ページや問い合わせへ流せます。法人向けのビジネスで、検索から仕事につなげたいなら、ここ以外にありません。管理の手間とセキュリティの注意が要るのが難点です。
アメブロは読者の機能やランキングがあるので、書いた直後に読まれやすいという強みがあります。女性向け微自演すで、人柄で選ばれる商売、一般消費者向けのサービスなど、固定のファンを作りたい場合には合います。ただし記事は自分の資産になりません。サービスの方針が変われば影響を受けます。
noteは記事単体が読まれやすく、SNSでの拡散と相性がいい。文章そのものを読ませたい人、専門性を広く知ってもらいたい人に向きます。こちらも自分のサイトではないので、積み上げた資産が自分の手元に残るわけではありません。
アメブロとnoteに共通するのは、書いた分が自社のサイトの力にならないという点です。読まれる速さを取るか、読まれる場所に自分の情報を発信するか、積み上がる資産を取るか、という違いだと考えてください。
毎日書くという話と組み合わせると、こうなります。読まれる速さを取る場所では、頻度が多いほうが有利に働くことがあります。積み上げる場所では、頻度より1本の中身が結果を決めます。
書く場所の選び方そのものは大阪のブログマーケティングセミナー講座で扱っています。
毎日書いたほうがいいケース
悪い場合ばかり書いてきましたが、毎日執筆が正解になるケースもあります。条件は3つ揃ったときです。
法人向けのビジネスであること
ブログが仕事につながる業種だという前提が必要です。
ワードプレスで書いていること
書いたものが自分のサイトに積み上がる状態になっていること。
書く内容があること
これが一番大きい条件です。扱う分野が広く、お客さんの疑問が無数にある業種なら、毎日書いてもネタが尽きません。士
業、専門的な業務の受託、取り扱い品目が多い卸や製造。こういう業種は、質を落とさずに毎日書ける可能性があります。
3つ揃っているなら、毎日書くのは有効です。ワードが細かく分かれている分野では、記事の本数がそのまま入り口の数になります。
逆に1つでも欠けていると、毎日は不利に働きます。とくに3つめが欠けた状態で毎日を続けると、先に書いた内容のうすい記事が積み上がる状態に向かいます。
毎日書いても無駄、と続けないとダメ、は矛盾していません
ブログの話を調べていると、逆のことが書いてあって混乱します。毎日書いても意味がなかったという話と、続けないと集客力を失うという話です。
どちらも本当です。見ている対象が違います。
毎日書いても意味がない、というのは頻度の話です。1日1本書いたからといって結果が出るわけではない、という意味になります。
続けないと集客力を失う、という話もあります。3か月書いて止めたサイトは、そこから伸びません。検索の順位は競合が記事を足せば相対的に下がるので、止めた側は少しずつ落ちます。
整理すると、必要なのは「毎日」ではなく「止めないこと」です。週1本でも2年続いたサイトは100本を超えます。毎日書いて2か月で止めたサイトは60本で終わり、しかもその60本には薄い記事が混ざっています。
どちらが強いかは比べるまでもありません。
毎日執筆に向いている人と向いていない人
判断を表にします。
| 毎日書いていい | 毎日書かないほうがいい | |
|---|---|---|
| 商売の相手 | 法人向け | 一般消費者向けの店舗 |
| 書く場所 | ワードプレス | アメブロ・note・自社サイトがない状態 |
| ネタの量 | 分野が広く疑問が無数にある | 書くことが2週間で尽きる |
| 書ける内容 | 読者の疑問に答える記事 | 日記、今日の出来事、商品の宣伝 |
| 使える時間 | 書く時間を確保できる人がいる | 自分1人で営業も実務も回している |
左の列が全部そろっている人は少ないはずです。1つでも右に当たるなら、頻度を落として1本の中身に時間をかけるほうが結果が出ます。
よくある質問
ブログの頻度についてよく聞かれることを並べます。
Q: 週に何本が目安になりますか。
A: 1〜2本です。これは多いほうがいいという話ではなく、続く本数という意味です。半年たったときに止まっていないペースを選んでください。最初の1か月の勢いで決めると、たいてい無理が出ます。
Q: すでに日記のような記事が何十本もあります。どうすればいいですか。
A: 消すか、非公開にするかの2択です。残しておく理由があるなら非公開にして、見えない状態にしてください。手を加えて使える記事なら書き直しますが、今日の出来事を書いた記事は直しても集客にはなりません。数が多いなら全部やらず、読まれていないものから順に処理すると負担が減ります。
Q: 毎日書くのをやめると、Googleの評価が落ちませんか。
A: 更新を止めた日に落ちることはありません。落ちるのは、競合が記事を足して相対的に抜かれる場合です。
週1本でも足していれば、その状態は防げます。評価が落ちるのは更新をやめたときであって、頻度を下げたときではありません。またそもそもブログが集客に効果がない場合はそのかぎりではありません。
Q: ネタが尽きたときは何を書けばいいですか。
A: お客さんから実際に聞かれたことを書いてください。1件の質問が1本の記事になります。打ち合わせや電話で出た質問をメモしておくと、ネタが切れません。自分で考えたテーマより、検索されている言葉に近くなるという利点もあります。
Q: アメブロからワードプレスに移したほうがいいですか。
A: 法人向けの商売で検索から仕事を取りたいなら、移すか並行するほうが有利です。一般消費者向けで、すでにアメブロで読者がついているなら、無理に移す必要はありません。
移す場合も、アメブロを止めずに同時に動かして、反応を見ながら軸を移すほうが安全です。
Q: AIに書かせれば毎日書けるのですが、それでも駄目ですか。
A: 本数は作れます。ただ内容が他のサイトと同じになるなら、積み上げても効果は上がりません。
検索した人が選ぶ理由になるのは、自分の現場で見たことや、お客さんから聞いた具体的な話です。下書きをAIに作らせて、自分の経験で中身を入れ替える書き方なら成立します。
Q: 毎日書くのをやめたら、空いた時間は何に使うのがいいですか。
A: すでに問い合わせをくれた人や、過去のお客さんへの連絡が一番確率が高いです。
ブログは知らない人に届くまで時間がかかりますが、一度接点のあった人は今日動く可能性があります。残った時間を1本の記事の調べものに回すのも有効です。
まとめ
毎日書くのをやめる、と決めたとして、その分の時間が空きます。
1本1時間半で毎日書いていた人が週2本に落とすと、月に33時間が空きます。この33時間の使いみちを決めましょう。
毎日書くことが正解になるのは、法人向けで、ワードプレスで、書く内容が尽きない業種に限られます。この3つが揃っていないなら、空いた時間を上の3つに回すほうが売上は動きます。
